松本流星選手が無敗対決を制してWBO暫定世界王者に アコスタを3-0判定撃破 左ストレートとボディーで12回攻防

2026.9.27

 

TOYOTA ARENA TOKYOで9月27日に開催された「Prime Video Boxing 16」で、WBO世界ミニマム級暫定王座決定戦が行われ、同級1位の松本流星選手が同級2位のラッセル・アコスタを3-0の判定で破り、新たな世界王座を手にした。

 

スコアは118-110、116-112、115-113。無敗同士の対決となった12回戦を最後まで戦い抜き、松本選手が2本目の世界ベルトへ大きく前進する勝利を飾った。

松本選手は元WBA世界ミニマム級王者。WBA王座を返上して今回のWBO暫定王座決定戦に臨み、再び世界の頂点を目指す舞台に立った。

一方のアコスタも試合前まで17戦全勝6KOを記録していた無敗の強豪。前日計量では松本選手が47.6kg、アコスタが47.4kgで、ともにリミットをクリアしていた。


 

▪️序盤は静かな立ち上がり 松本が左を軸に距離を支配

1、2回は互いに慎重な立ち上がりとなった。

サウスポーの松本選手は前の手を使いながら距離を測り、アコスタの出入りを確認。無敗の相手だけに、いきなり打ち合いへ持ち込むのではなく、自分の距離を保ちながら攻撃のタイミングを探っていった。

3回に入ると、両者のパンチが徐々に交差する。

松本選手の左ストレートが顔面を捉える場面が増え、さらに左ボディーも効果的に入る。アコスタも右を返して応戦し、ここから試合は単純なアウトボクシングではなく、互いに相手の強打を警戒しながら攻め合う展開へ移っていった。

4回にはアコスタの強い右が松本選手を捉える場面もあった。

しかし、松本選手はボディー攻撃を継続。左を上下に散らすことでアコスタの足を止め、顔面だけではなくボディーへ意識を向けさせていく。

 

▪️アコスタが圧力を強めるも、松本は上下の打ち分けで対抗

5回になるとアコスタがさらに距離を詰めてくる。

強い右を振りながら前進するアコスタに対し、松本選手は正面で打ち合い続けるのではなく、ステップを使って距離を外しながら左を返す。

アコスタが右を強振する一方、松本選手は顔面とボディーを打ち分け、相手の攻撃の起点を潰していった。

6回からはアコスタのプレッシャーがさらに強くなる。

前へ出ながら右を振るアコスタに対し、松本選手は左のカウンターを狙う場面が増えた。7回には左ボディーを再び決め、アコスタの足を止める。

この時間帯は、アコスタが前進することでリング中央の主導権を取りにいく一方、松本選手がパンチの正確性と距離感で対抗する構図となった。

 

▪️中盤以降はアコスタの圧力が増加 松本はロープ際でも冷静に対応

8回以降、アコスタはさらに攻撃の圧力を高めていく。

ジャブや左フックを織り交ぜながら距離を詰め、松本選手をロープ際へ追い込む場面も出てきた。

ただ、アコスタのパンチを受けるだけではなく、松本選手も左ストレートやボディーを返して応戦。両者ともに大きく崩れることなく、試合は後半戦へ進んだ。

9回、10回とアコスタは前進を続ける。

特に10回は左フックから攻撃を組み立てる場面が目立ち、徐々にペースを引き寄せる。松本選手がロープを背負う時間も増え、試合終盤へ向けてアコスタの攻勢が目立つラウンドとなった。

最新の試合速報でも、アコスタが中盤以降に圧力を強め、

6回から8回にかけて松本選手を追う展開が記録されている。

 

▪️11回 アコスタがカット 両者が最後まで攻める

11回にはバッティングによってアコスタがカットする場面もあった。

それでも両者は攻撃の手を緩めない。

ここまで12回を戦う世界戦でありながら、最後まで倒しにいく姿勢を見せ続ける。松本選手も足を使うだけではなく、チャンスを見つけて左を打ち込んだ。

そして最終12回。

松本選手の左ストレートがカウンター気味にアコスタを捉える。

しかし、アコスタは倒れない。

強いパンチを受けても耐え、最後まで前へ出続けるアコスタに対して、松本選手も最後まで集中力を切らさず応戦。両者が12回を戦い切り、勝負は判定へ持ち込まれた。

 

▪️判定は3-0 松本流星が新たな世界王座を獲得

そして発表されたジャッジのスコアは、

118-110
116-112
115-113

3者とも松本選手を支持。

松本流星選手が3-0の判定勝ちでWBO世界ミニマム級暫定王座を獲得した。

無敗同士の世界戦を12回戦い抜き、松本選手が再び世界ベルトを手にした。

今回の勝利は、単純にパンチの強さだけで決まった試合ではなかった。

アコスタの圧力を受けながらも、松本選手は左ストレート、左ボディー、カウンターを使い分け、相手の前進を止める場面を作った。終盤にアコスタの攻勢を許す時間帯がありながらも、12回を通してポイントを積み重ねたことが判定結果につながったとみられる。

松本選手は今年3月、WBA世界ミニマム級王座の初防衛に成功。

その後、WBA王座を返上し、今回のWBO暫定王座決定戦へ進んでいた。前日には「本物の世界王者になりたい」との思いを語っており、新たな世界ベルトを懸けた一戦で結果を残した。

 

▪️帝拳勢の世界戦ラッシュ その先陣を松本が飾る

今回の「Prime Video Boxing 16」では、松本選手だけでなく、

同門の坪井智也選手もWBC世界スーパーフライ級王座決定戦に出場。

さらに西田凌佑選手がIBF世界スーパーバンタム級暫定王座決定戦、メインイベントでは井上拓真選手と那須川天心選手によるWBC世界バンタム級タイトルマッチが組まれている。

帝拳から出場する松本、坪井、そしてメインイベントを含む世界戦が並ぶ大舞台。その最初の世界戦で松本選手がベルトを獲得したことで、この日の興行における大きなスタートを切った。

松本選手にとっては、WBAに続く世界王座獲得となった今回の勝利。

無敗のアコスタ選手から12回を通してポイントを奪い、

判定で新王者となったことで、今後はWBO暫定王座から正規王座への発表が待たれる。