那須川龍心選手が11・18「ONE SAMURAI 5」参戦決定 兄 那須川天心選手の世界戦直前にONEが発表した“絶妙なタイミング” RISE世界王者が難敵と激突
RISE世界スーパーフライ級王者の那須川龍心選手が、11月18日に東京・EBARA WAVE アリーナおおたで開催される「ONE SAMURAI 5」に参戦することが決まった。
ONE Championshipが9月25日に発表。龍心選手にとってONEでの2戦目となり、対戦相手はモロッコのマフディー・ジャマリ選手。ONEストロー級キックボクシング、3分3ラウンドで行われる。
そして今回、もう一つ注目したいのが発表されたタイミングだ。
9月25日は、兄・那須川天心選手が翌々日の27日に東京・TOYOTA ARENA TOKYOで井上拓真選手とのWBC世界バンタム級タイトルマッチを控え、公式会見を行った日。
翌26日には前日計量も行われ、天心選手は53.5キロのリミット、井上選手は53.4キロでともに計量をクリアした。
まさに那須川兄弟をめぐるニュースが大きく動いていたタイミングで、ONEが龍心選手の次戦を発表した格好となった。
▪️9月25日にONEが龍心選手の次戦を発表
「ONE SAMURAI 5」の追加カードとして、龍心選手とジャマリ選手の対戦が発表されたのは9月25日。
公開情報では、日本時間で同日 お昼過ぎに追加カードとして報道。
これを日本のマスコミが報道した。
龍心選手にとっては、7月24日の「ONE Friday Fights 163」で
トンプーン選手を2ラウンドTKOで下して以来となるONE第2戦。
しかも今回は、9月19日にRISEの舞台で大﨑一貴選手を延長判定2―1で破り、
RISE世界スーパーフライ級王座を獲得した直後の参戦となる。
世界王座を手にした直後に、ONEの舞台へ。
龍心選手の2026年後半は、さらにスケールを広げる展開になってきた。
▪️ONEの発表は兄・天心選手の「世界戦2日前」
ここで時系列を整理したい。
9月25日、龍心選手のONE参戦が発表された同じ日に、兄・天心選手は井上拓真選手との世界戦を2日後に控えた公式会見に出席した。
WBC世界バンタム級タイトルマッチ。
昨年11月の王座決定戦で井上選手に判定で敗れた天心選手にとって、今回はリベンジを懸けた再戦だった。
公式会見で天心選手は「本能で戦う」と語り、10カ月にわたる試行錯誤を経て、自分の感覚を信じてリングに上がる決意を示していた。
つまり9月25日は、那須川家にとっても格闘技メディアにとっても「那須川天心vs井上拓真」の話題が大きく動く日だった。
そのタイミングでONEが発表したのが、弟・龍心選手の次戦だった。
▪️「会見→計量」の間で龍心選手の次戦が浮上
さらに翌26日。
天心選手は井上選手との前日計量に臨み、53.5キロでリミットをクリア。井上選手も53.4キロでパスした。
計量後には両者がフェイスオフを行い、最後には握手。翌27日の決戦へ向けて、ボクシング界の注目が一気に高まった。
その一方で、格闘技メディアではすでに「那須川龍心、11月18日ONE SAMURAI 5参戦」というニュースが走っていた。
兄の世界戦をめぐるニュースが最大のピークへ向かう直前に、弟の次戦を打ち出す。
このニュースの連続性は非常に興味深い。
もちろん、ONEが天心選手の世界戦を意識して発表日時を設定したとする公式説明は確認できない。
ただ、9月25日の公式会見、同日の龍心選手のONE参戦発表、26日の前日計量、そして27日の世界戦という時系列を見ると、那須川兄弟の名前が格闘技ニュースの中で連日登場する流れが生まれたことは事実だ。
▪️龍心選手が迎え打つ難敵“ザ・スナイパー”
対戦相手のジャマリ選手はモロッコ出身。
ONEではこれまでムエタイルールで4試合を行い、2勝2敗。トンプーン選手を左フックで1ラウンドKOした実績を持つ。
その後、アリーフ・ソー・デチャパン選手、サムエー・ガイヤーンハーダオ選手に敗れたものの、9月のONE Fight Nightではグエン・ゴック・フー選手から3度のダウンを奪ってKO勝利。
ONEでの戦績を五分に戻している。
“ザ・スナイパー”の異名を持つジャマリ選手にとって、龍心選手はこれまでとは異なるタイプの相手になる。
そして今回の試合はムエタイではなく、キックボクシングルール。
ここも重要なポイントだ。
▪️「トンプーン選手」がつなぐ両者
龍心選手とジャマリ選手には、共通の対戦相手がいる。
トンプーン選手だ。
龍心選手は7月のONE初戦でトンプーン選手を2ラウンドTKO。
一方のジャマリ選手はONE初戦でトンプーン選手を1ラウンドKOしている。
同じ選手を相手にKO勝利を記録した2人が、今度は直接対決する。
ただし、ジャマリ選手がこれまでONEで戦ってきたのはムエタイルール。
今回の龍心選手戦はキックボクシングルールとなる。
肘打ちなどムエタイ特有の攻撃が認められないだけに、これまでキックボクシングを主戦場としてきた龍心選手が、どのような距離感と攻撃を見せるのかも見どころになる。
▪️RISE世界王者としてONEへ
龍心選手は、すでに国内で2階級制覇を達成している。
そして9月19日には大﨑一貴選手との再戦を延長判定2―1で制し、RISE世界スーパーフライ級王座を獲得。
そのわずか6日後、ONEから11月の次戦が発表された。
今回のONE参戦は、単なる再起戦ではない。
RISE世界王者という肩書を持ってONEのリングへ上がる一戦になる。
ONE側も、龍心選手だけではない。
「ONE SAMURAI 5」では玖村将史選手の初参戦も決定しており、
エリス・バルボーサ選手とストロー級キックボクシングで対戦。
さらにジョシュア・パシオ選手vs山北渓人選手によるONEストロー級MMA世界タイトルマッチも組まれている。
日本の立ち技トップ戦線と、ONEの世界戦線が交差する大会になりつつある。
▪️兄・天心の世界戦、弟・龍心のONE参戦―那須川兄弟が連続して話題に
今回の発表で印象的なのは、兄・天心選手の大一番と弟・龍心選手の次戦が、わずか数日のニュースの中で連続したことだ。
9月25日。
天心選手が井上拓真選手との世界戦2日前の公式会見に登場。
そして同日、ONEが龍心選手の「ONE SAMURAI 5」参戦を発表。
9月26日。
天心選手が53.5キロで計量をクリア。
9月27日。
天心選手が井上選手との世界戦に臨む。
その先に、11月18日の龍心選手のONE第2戦が待っている。
ONEがどのような意図で9月25日という発表日を選んだのか、
その詳細は公表されていない。
しかし結果として、「那須川天心の世界戦」という巨大なニュースが動くタイミングで、「那須川龍心の次戦決定」という別のニュースも同時に浮上した。
格闘技ファンにとっては、兄の世界戦だけでなく、
弟のRISE世界王者としての次なる挑戦にも視線が向く流れになった。
11月18日、龍心選手は「ONE SAMURAI 5」
EBARA WAVE アリーナおおたで豪快なKO劇を見せることが叶うか!?
【文:高須基一朗 瞬刊モッツ 編集部】

