【バドミントン】宮崎友花選手 深夜0時8分からの異例の一戦 プサルラ選手との激闘で見えたアジア大会の舞台裏
愛知・名古屋アジア大会のバドミントン競技で、
宮崎友花選手が異例の時間帯にコートへ立った。
9月26日に一宮市総合体育館で行われた女子シングルスでは、2回戦と3回戦が同日に実施。宮崎選手は2回戦を突破した後、3回戦でリオ五輪銀メダリストのプサルラ選手(インド)と対戦した。
その開始時刻は、27日午前0時8分。
国内外でも大きな話題となった深夜の一戦だが、そこには国際大会ならではの競技進行の難しさと、選手たちが最後までコートに立ち続ける姿があった。
▪️2回戦は21-5、21-5で快勝
宮崎選手は2回戦でモンゴルのサランガ・ヘルレンバータル選手と対戦。
第1ゲーム、第2ゲームともに21-5で奪い、ストレート勝ちを収めた。
世界ランキング7位の宮崎選手にとって、次に待っていたのは世界ランキング9位のプサルラ選手。2016年リオデジャネイロ五輪女子シングルス銀メダリストで、世界選手権優勝経験も持つ実力者だ。
大会屈指の好カードとなった。
▪️ただ、試合開始は日付をまたぐ時間帯に
ところが、この日の競技は各コートで試合が続いたことから進行が大きく後ろへずれ込んだ。
宮崎選手の3回戦が始まったのは、日付が変わった午前0時8分。
試合終了は午前0時49分で、試合時間は41分だった。
本来なら多くのファンが注目するカードだっただけに、深夜の時間帯での開催となったことは、会場の雰囲気にも大きく影響した。
スタンドには観客がほとんど残っておらず、普段の国際大会とは異なる静かな環境での試合となった。
▪️プサルラ選手が主導権を握る
試合では、プサルラ選手が序盤から主導権を握った。
宮崎選手は第1ゲームを9-21で落とすと、第2ゲームも13-21。
プサルラ選手が2ゲームを連取し、宮崎選手は3回戦で大会を終えることになった。
ただ、今回の対戦は結果だけで語れるものではない。
団体戦で銀メダルを獲得した宮崎選手にとって、世界トップクラスの実績を持つプサルラ選手と大舞台で対戦した経験は、今後につながる大きな材料になる。
▪️海外メディアも「深夜の試合」に注目
今回、海外メディアが特に注目したのが、試合開始時刻だった。
インドのスポーツメディア『RevSportz』の記者は、プサルラ選手の勝利を速報する一方、午前1時近くまで競技が続いていたことに言及。
大会のスケジュールについて疑問を呈した。
また、インドの『The Field』も翌日の試合予定などを取り上げ、
選手のコンディションや観客の観戦環境について問題提起している。
世界各国から選手が集まるアジア大会だけに、競技そのものだけでなく、選手がどのような環境で競技するのかにも海外メディアの関心が集まった形だ。
▪️大規模大会ならではの「進行の難しさ」
バドミントンは、野球やサッカーのように試合時間があらかじめ固定されている競技ではない。
ラリーが長く続けば試合時間も延び、接戦が重なれば、その後のコートスケジュールにも影響する。
複数のコートで多数の試合を消化する国際大会では、こうした遅延を完全に予測することは難しい。
今回のケースも、ひとつひとつの試合が予定以上に長引いた結果、後続のカードが大きく後ろへずれ込んだとみられる。
一方で、選手のコンディションや観客の交通手段などを考えると、今後の国際大会に向けて検討すべき課題が浮かび上がったことも確かだ。
▪️シャトルバスの時間との兼ね合いも
会場から最寄り駅方面へ向かうシャトルバスは、
22時40分で終了するとの案内があった。
そのため、宮崎選手の試合を楽しみにしていた観客の中には、
最後まで観戦することを断念した人もいたとされる。
選手だけでなく、観客、スタッフ、メディアなど、ひとつの大会には多くの人が関わっている。
競技進行が大幅に遅れた場合、交通アクセスや観戦環境まで連動して影響を受けることになる。
▪️「異例の時間」は今後の大会への材料にも
今回の深夜開催は、アジア大会という大規模イベントを運営する難しさを改めて浮き彫りにした。
同時に、選手がどのような環境でも競技に向き合わなければならない国際大会の厳しさも感じさせる一戦だった。
宮崎選手にとっては、団体戦で銀メダルを獲得し、さらに個人戦では世界的な実績を持つプサルラ選手と対戦。
結果はストレート負けとなったものの、大きな国際舞台で経験を積んだことに変わりはない。
大会運営にとっても、今回の経験は今後の競技スケジュールや観客輸送、選手のコンディション管理を考えるうえで、貴重な材料となる。
深夜0時8分という異例の時間に始まった一戦。
そこには、勝敗だけでは見えない「国際大会を成立させる難しさ」と、
「その環境でもコートに立つ選手たちの姿」があった。


