パドレス松井裕樹投手 今季初セーブ 約1年3か月ぶりに9回締める 防御率1.98 チームは7連勝でワイルドカード争い前進

2026.9.14

【©️San Diego Padres 】

サンディエゴ・パドレスの松井裕樹選手が、シーズン終盤の重要な場面で存在感を示した。

現地時間9月13日(日本時間14日)、敵地オラクル・パークで行われたサンフランシスコ・ジャイアンツ戦。パドレスが6―4と2点リードして迎えた9回、松井選手がマウンドへ上がり、1回1安打無失点、1奪三振。最後のアウトを奪って今季初セーブを記録した。


 

セーブは昨年6月19日のロサンゼルス・ドジャース戦以来、約1年3か月ぶり。

メジャー通算では2セーブ目となった。

米国のReutersもこの試合を報じ、パドレスがジャイアンツを6―4で下して7連勝を飾ったことを伝えている。松井選手はウェンディ・ペラルタ選手、ランディ・バスケス選手とともに終盤を無失点でつなぎ、最後を締めた。

 

▪️2点差の9回に登場 松井裕樹投手に託された最後の1イニング

パドレスは序盤から試合を優位に進め、6―2で終盤へ入った。

しかし5回と6回に1点ずつを返され、リードは4点から2点に縮まった。

ここで9回を託されたのが松井選手だった。

先頭のバサベ選手にはフルカウントから高めの直球を打たせて三ゴロ。続くイ・ジョンフ選手には2球で追い込み、外角低めへ逃げるスライダーで二ゴロに仕留めた。

2死から21歳のブライス・エルドリッジ選手に安打を許したものの、続くコックス選手との勝負では粘り負けなかった。

10球を投げ合った末、最後は空振り三振。

この三振が試合を終わらせるアウトとなった。

松井選手は勝利が決まった瞬間、グラブをたたいて喜びを表現。

久々に任された9回を無失点で締めくくった。

 

▪️前日も無失点 シーズン終盤で続く安定感

今回のセーブをより印象的なものにしているのが、松井選手の直近の投球内容だ。

 前日の9月12日にもジャイアンツ戦に登板し、1回を無失点に抑えている。

 Reutersによると、この試合では松井選手、エイドリアン・モレホン選手、ブラッドグリー・ロドリゲス選手がそれぞれ1イニングを無失点でつなぎ、終盤のリードを守った。

 つまり松井選手は、ジャイアンツとの3連戦の中で連日ブルペンに入り、重要な終盤を任されていたことになる。

 今回も1回無失点。

 3登板連続無失点という流れを作り、防御率は再び1点台となる1.98まで改善した。

 

▪️「絶対的守護神」不在ではなくブルペン全体で勝利をつなぐパドレス

パドレスには現在、36セーブを挙げているマット・ミラー選手という絶対的な守護神がいる。

さらにセットアッパーとしてモレホン選手も控える。

前日の試合ではミラー選手が9回を担当していた一方、松井選手はその前のイニングでリードを守る役割を担っていた。

そして今回は、直近の登板状況を踏まえて松井選手が9回を担当した。

単純に「守護神が休んだから代わりに投げた」という話だけではない。

シーズン終盤、ブルペンの負担を分散させながら勝利を積み重ねるうえで、松井選手が複数の役割に対応できることが大きな意味を持つ。

先発投手が早いイニングで降板した場合のロングリリーフから、勝ち試合の終盤、そして今回のような9回のセーブまで。

起用法の幅が広いことは、ポストシーズンを見据えるパドレスにとって重要な戦力となる。

 

▪️パドレスは7連勝 ワイルドカード争いでダイヤモンドバックスとの差を拡大

 そして今回の勝利によって、パドレスは7連勝となった。

 Reutersによると、パドレスはナ・リーグ最後のワイルドカード枠を争う中で、アリゾナ・ダイヤモンドバックスとの差を2.5ゲームに広げた。レギュラーシーズンは残り約2週間。ポストシーズン進出をめぐる争いは、まさに終盤戦に入っている。

 9月に入ってからの1勝は、単なるレギュラーシーズンの1勝ではない。

 ワイルドカード争いでは、同地区のライバルだけでなく、直接対決や残り試合数、連勝・連敗が順位を大きく動かす。

 そんな時期にチームが7連勝を記録したことは大きい。

 その7連勝の流れの中で、松井選手もブルペンの一角として安定した投球を続けている。

 

▪️日本人左腕が迎えるメジャー3年目の終盤戦

 松井選手は楽天から2024年にメジャーへ移籍。今季は途中で左脚付け根の負傷により負傷者リスト入りし、4月にはマイナーでのリハビリ登板も経験した。MLB公式の選手情報でも、3月25日に負傷者リスト入りし、5月5日に復帰したことが確認できる。

 そのシーズンを乗り越え、今は再び防御率1点台へ。

 しかもチームが最も勝利を必要とする時期に、連続無失点を重ねている。

 今回のセーブは、単に「今季初」という数字だけで捉えるよりも、シーズン終盤のパドレスにとって松井選手の重要性が高まっていることを示す登板だったと言える。

 

▪️ポストシーズンへ、松井裕樹の役割にも注目

 パドレスはすでに地区優勝争いではドジャースを追う立場だが、ワイルドカードからのポストシーズン進出を目指して戦いを続けている。

 7連勝で勢いをつける中、残り約2週間。

 その先に待つのは、短期決戦だ。

 ポストシーズンでは、試合終盤の一つのアウトが勝敗を分ける。先発投手だけでなく、リリーフ陣の層と役割分担が重要になる。

 今回、松井選手が9回を無失点で締めたことは、その意味でも価値がある。

 防御率1.98。

 約1年3か月ぶりとなるメジャー通算2セーブ目。

 そしてチームは7連勝。

 パドレスがワイルドカード争いを勝ち抜くために、松井裕樹選手がどの場面で起用されるのか。シーズン最終盤、日本人左腕の存在感がさらに増していきそうだ。