『UFC 312』女子ストロー級タイトルマッチで王者ジャン・ウェイリー(中国)が貫禄の勝利!!

2025.2.9

▪️総合格闘技イベント『UFC 312』女子ストロー級タイトルマッチ

【©️Zuffa LLC .inc】

 

2025年2月9日(日本時間)、

オーストラリア・シドニーのクドス・バンク・アリーナにて、

UFC女子ストロー級の王者ジャン・ウェイリー(中国)が、

挑戦者タティアナ・スアレス(米国)とのタイトルマッチに臨んだ。

試合は5ラウンドにわたる接戦となり、

ウェイリーが判定3-0で勝利し、3度目の防衛に成功した。

試合結果
○ジャン・ウェイリー(中国/王者)
判定3-0(49-46×2、49-45)
●タティアナ・スアレス(米国/挑戦者)

 

▪️ウェイリーの歴史的快進撃

ジャン・ウェイリーはアジア出身初のUFC世界王者として名を馳せ、

2019年に初タイトルを奪取。

その後、2021年4月にローズ・ナマユナスにKO負けし王座を失ったが、

2022年11月のタイトルマッチで、当時の王者カーラ・エスパルザに一本勝ちし、

見事に女王の座に返り咲く。

その後、2023年8月にはアマンダ・レモスを、

昨年4月にはヤン・シャオナンを撃破し、

2度の防衛に成功。

今回のスアレスとの一戦を迎え、3連勝の防衛を目指した。

 

▪️挑戦者スアレスの実力

対するタティアナ・スアレスは、

コナー・マクレガーから「UFC女王の器」と絶賛された無敗のレスリングエリート。

彼女は2008年と2010年のレスリング世界選手権において、

共に55kg級で銅メダルを獲得した実力者であり、

特に2010年の大会では吉田沙保里に惜しくも敗れたものの、

輝かしい戦績を残している。

その後、甲状腺がんに見舞われ、手術を経て13年にMMAに転向。

これまでのプロ戦績は10戦全勝(2KO・5一本)で、

23年8月の前戦ではジェシカ・アンドラージをギロチンチョークで下していた。

▪️試合の流れ

試合開始のホイッスルが鳴ると、スアレスが素早く組みついてテイクダウンを成功させる。ウェイリーは一時的に下になるが、スアレスのトップポジションを巧みに返し、逆に上を取る展開が続いた。1ラウンドではスアレスが一時的に有利な局面を見せたが、ウェイリーが立ち上がり、すぐに流れを取り戻した。

2ラウンドでは、ウェイリーが遠距離からの打撃でスアレスに圧力をかけ、スアレスのタックルにも冷静に対応。両者が組み合う中で、ウェイリーは自らトップポジションを維持し、力強いパウンドを繰り出した。

3ラウンドでは、ウェイリーの強烈な右ストレートがスアレスにヒットし、スアレスが腰を落とす場面が見られた。しかしスアレスは諦めずにタックルで攻めるが、ウェイリーがそれをしっかりと防ぎ、冷静に距離を詰めて攻撃を仕掛け続けた。

4ラウンドでは、パンチの交差から組み合い、ウェイリーが投げで上を取ると、スアレスの額から流血が見られた。ウェイリーはハーフガードから肩固めを仕掛けるも極め切れず、しかし確実にパウンドでダメージを与え続け、試合を支配した。

最後の5ラウンド、スアレスはダブルレッグからシングルレッグに切り替えるも、ウェイリーはテイクダウンを許さず、そのままトップを維持。残り数秒で立ち上がったウェイリーは、スアレスに立つように要求し、試合を締めくくった。

▪️ウェイリーの強さと貫禄

試合後の判定は3-0でウェイリーの完勝。

レスリング・エリートのスアレスを組み技で上回り、王者としての貫禄を見せつけた。

これにより、ウェイリーは3度目のタイトル防衛に成功し、

今後もUFC女子ストロー級の王者として、長期で君臨し続ける予感すらする。