上田綺世選手 加入のリールの試合が中国で異例の視聴者数 平均215万人&1300万人が1分以上視聴「嬉しいサプライズ」の背景
【©️LOSC】
日本代表FW上田綺世選手が今夏加入したリールの一戦が、
中国で異例の視聴者数を記録した。
現地9月13日に行われたリーグ・アン第4節、リール対トロワは2-0でリールが勝利。この試合について、フランスメディア『RMC Sport』が調査会社CSMのデータを紹介し、中国国内で平均215万人が視聴したと報じた。
リーグ・アンの試合として中国で記録された平均視聴者数としては過去最高。さらに、試合を少なくとも1分間視聴した人数は1300万人に達したという。
リールはこの試合でティアゴ・サントス選手が先制点を挙げ、後半アディショナルタイムにはエタン・エンバペ選手が追加点をマーク。2-0でトロワを下し、リーグ戦で連勝を飾った。
フランスの『RMC Sport』は、この試合について「東洋のヒット」と表現し、中国で今季最高の視聴者数となった背景を紹介している。
注目されるのは、その数字の大きさだ。
平均視聴者数は215万人。さらに1300万人が少なくとも1分間視聴したとされ、単純な一時的な視聴だけではなく、幅広い層に試合が届いたことがうかがえる。
フランスの『SO FOOT』もCSMのデータを紹介し、中国ではこれまでリーグ・アンの試合でこれほど多くのライブ視聴者を集めた例はなかったと報じている。
▪️CCTV-5で全国的に露出 キックオフ時間も追い風
記録的な数字を生んだ最大のポイントとして挙げられているのが、放送環境だ。
この試合は中国の主要スポーツチャンネル、CCTV-5で放送された。
さらにフランスでは午後3時のキックオフ。中国では午後9時にあたり、現地のサッカーファンが視聴しやすい時間帯だった。
『RMC Sport』が紹介したリーグ側の説明でも、アクセスしやすい時間帯と、中国でも影響力の大きいチャンネルでの放送が好条件だったとされている。
つまり、今回の記録は一人の選手だけを理由に生まれたものではなく、「CCTV-5での放送」「中国のゴールデンタイム」「リーグ・アンへの継続的な市場開拓」など複数の条件が重なった結果と見るのが自然だ。
その一方で、上田選手が加入したリールの試合だったことも、日本を含むアジア圏から見れば興味深いポイントとなる。
▪️上田綺世が加わったリール その存在感は欧州だけにとどまらない
上田選手は今夏、フェイエノールトからリールへ移籍。
日本代表のストライカーがフランスの名門クラブに加わったことで、日本からリーグ・アンを追う新たな視線も生まれている。
今回の中国での視聴記録について、上田選手本人が視聴者数を押し上げたと断定することはできない。
むしろ重要なのは、リールというクラブとリーグ・アンの試合が、中国の大規模なスポーツ視聴市場でこれだけの数字を獲得したことだ。
しかも、対戦相手はPSGやマルセイユなど中国でも知名度の高いクラブではなく、昇格組のトロワだった。
それでも平均215万人という数字に到達したことは、放送条件やリーグ全体の市場戦略を考えるうえで興味深いデータになる。
リーグ・アンは中国を含むアジア市場での露出拡大を進めてきた。
今回の数字は、その取り組みを考えるうえでも象徴的だ。
報道によれば、昨季の中国におけるリーグ・アンの総視聴者数は9300万人に達し、
前年比12%増となった。
一試合の数字だけで市場全体の人気を判断することはできないが、CCTV-5という大規模な放送網と、視聴しやすい時間帯が組み合わさったことで、リーグ・アンの試合が中国で大きなリーチを獲得できることは今回のデータからも見えてくる。
そして、その試合に日本代表FWの上田選手が所属するリールが登場していた。
日本、フランス、中国。
一人の日本代表ストライカーが新天地に選んだクラブを起点に、
欧州サッカーを取り巻くアジア市場の広がりまで浮かび上がった今回の視聴記録だ。


