武尊選手 伝説の現役ラストマッチ引退劇が地上波に帰還 深夜帯で異例の熱量 フジの挑戦に称賛の声
2026.4.30
【©️ONE SAMURAI 1】
格闘技界のカリスマ、武尊選手の引退試合が、久々に地上波で大きな存在感を示した。フジテレビ系で29日午後10時から放送された格闘技イベント「ONE SAMURAI 1」の平均世帯視聴率は2・8%(関東地区 ビデオ・リサーチ調べ)。
数字だけを見れば控えめにも映るが、平日の深夜帯という条件を踏まえれば、その価値はとてつもなく大きな意味を持つ。
むしろ注目すべきは、この時間帯で格闘技コンテンツを編成し、なおかつ話題性を維持した点にある。近年、地上波から遠ざかっていた格闘技中継において、フジテレビが再び挑戦の姿勢を示した意義は大きい。深夜帯としては十分に健闘した数字であり、“コア層を確実に射抜いた”結果といえるだろう。
メインイベントでは、武尊選手が宿敵のロッタン・ジットムアンノン選手に5回KO勝ち。かつて敗れた相手へのリベンジを果たし、最後はバック宙で現役生活に幕を下ろすという、これ以上ない劇的なフィナーレとなった。マイクを持たず涙ながらに観客へ思いを伝える姿は、まさに“時代の終わり”を象徴するワンシーンだった。
配信サービスU-NEXTでのライブ配信に続き、地上波ではディレイ放送という形で届けられた今回の一戦。それでもなお、テレビというマスメディアでこの規模の格闘技を届け切った点は特筆に値する。
2022年の世紀の対決と称された「THE MATCH 2022」がフジテレビでの地上波放送に至らなかった経緯を思えば、今回のオンエアは日本格闘技界の一つの到達点とも言える。
【文:高須基一朗】

