フィギュアスケート坂本花織選手、来季限りで現役引退へ
2025.6.20
「これが良い区切り」 引退後はコーチとしてフィギュア界に貢献誓う
フィギュアスケート女子で北京五輪銅メダリストの坂本花織(25=シスメックス)が、来季をもって現役を引退する意向を明らかにした。6月20日に神戸で行われた「シスメックス神戸アイスキャンパス」オープニングセレモニー後の取材で自ら語った。
坂本は「自分の競技人生は残り1年を切っている感覚。今シーズンに全てをかけて挑む覚悟で、5~6月には振付も仕上げた。中途半端に2~3年続けるより、ここで一区切りをつけるのが自分にとって良いタイミングだと思いました」と、決断に至った胸の内を明かした。
来年2月には、イタリアで開催されるミラノ・コルティナ五輪が控える。出場すれば自身3度目の五輪となる大舞台を、現役最後の晴れ舞台に見据える。
引退後については、フィギュアスケートのインストラクター(コーチ)への転身を視野に入れており、「セカンドキャリアとして教える立場になったとき、自分が良い成績を残していれば、それだけリンクや環境にも注目が集まる。神戸から未来の選手を送り出せるように、残りの現役期間も全力を尽くしたい」と、次世代育成への思いも語った。
坂本は4歳でスケートを始め、中野園子コーチやグレアム充子コーチのもとで実力を磨いてきた。平昌五輪では6位、北京五輪では銅メダルを獲得。世界選手権では2022年から3連覇を達成するなど、日本女子フィギュア界をけん引してきた存在だ。
「もし五輪に出場できれば、団体も個人も銀メダル以上を目指す。それが目標」と力強く語る坂本。競技人生のラストシーズンに向けて、最後まで全力で滑り切る覚悟を見せていた。