元Bellator王者パッチー・ミックスがUFCデビュー戦で完敗 打撃で完全に封じ込まれる

2025.6.8

【©️UFC 】

2025年6月7日(日本時間8日)、米ニュージャージー州ニューアークのプルデンシャル・センターで開催された『UFC 316』にて、元Bellator世界バンタム級王者パッチー・ミックスがUFCデビュー戦に挑んだ。対戦相手はバンタム級ランキング10位のマリオ・バティスタ。結果は0-3の判定負けとなり、完敗を喫した。

当初はマルロン・ヴェラとの対戦が予定されていたが欠場。代役として急遽登場したミックスは、PFLとの契約解除後にUFCと新たに契約し、いきなりトップ10ランカーとの激戦に挑んだ。しかし試合を通じてバティスタの巧みなステップワークと圧倒的な手数に翻弄され、3ラウンドを通して主導権を握られる展開となった。

バティスタは距離とペースを完璧にコントロールし、ミックスの得意とするテイクダウンを封じつつ的確に打撃を散らす。ジャッジ3者のスコアは29-28、30-27、30-27と大差でバティスタに軍配が上がった。

ミックスはBellator時代に20勝1敗(13一本勝ち)という圧倒的な戦績を誇り、同団体のバンタム級トップとして君臨してきた。しかし、UFCのオクタゴンに上がった途端、そのレベルの壁に直面した形だ。

また、今年4月にUFCデビューを果たした同じく元Bellator王者パトリシオ・ピットブルも初戦で敗北を喫しており、Bellator王者のUFC挑戦は苦戦が続いている。これは、BellatorとUFCという二大米国MMA団体間におけるレベル差、特に選手層の厚さと総合力の差が如実に表れている証左と言えるだろう。

UFCは世界最高峰のMMAリーグとして長年にわたり精鋭が集結し続けており、Bellatorで実績を積んだ選手であっても、UFCの舞台では一段上の挑戦が待っている。パッチー・ミックスのデビュー戦は、その現実を改めて浮き彫りにした試合となった。