山本由伸投手 わずか1球に泣くも7回途中1失点の力投 相手も「1点勝負」を覚悟…エース級との激闘が続く
【©️Los Angeles Dodgers 】
ドジャースの山本由伸投手(28)が、またしても紙一重の勝負を強いられた。
27日(日本時間28日)、敵地トゥルーイスト・パークで行われたブレーブス戦に先発した山本投手は、7回途中まで4安打1失点、8奪三振と力投。しかし、チーム打線が相手エース左腕クリス・セール投手を攻略できず、ドジャースは0-1で敗れた。
山本投手は今季8敗目を喫した。
敗戦という結果にはなったものの、この日の山本投手も
十分に勝利に値する内容だった。
だが、山本投手がマウンドに上がる試合では、
相手チームも「大量得点は望みにくい」と理解している。
それだけに、対戦相手にとってはわずか1点でも大きな意味を持つ。
この日も、その1点が勝敗を分ける決定的なものとなった。
山本投手は初回、先頭のドレーク・ボールドウィン選手に投じた初球のスプリットがやや甘く入り、右翼席へ運ばれた。試合開始直後に許した痛恨の一発。しかし、その後は見事に立て直した。
多彩な変化球と精度の高い投球でブレーブス打線を封じ込み、2回以降は追加点を許さない。7回には走者を背負ったところで降板となったが、残した走者も救援陣が抑え、山本投手の失点は初回の1点だけだった。
それでも勝利には届かなかった。
相手の先発は、メジャーを代表する左腕のセール投手。山本投手が先発する試合では、相手も簡単には勝負を譲らない。エース級の投手がマウンドに立ち、1点を争う緊張感のある試合になるケースも少なくない。
山本投手自身が安定した投球を続けるからこそ、
相手チームも限られたチャンスを確実にものにしようとする。
「山本投手から取れる得点は多くないかもしれない」
そんな意識が、相手ベンチや打線にあるからこそ、先制点の重要性はさらに増していく。投手戦になればなるほど、1球の失投、1度の好機、そして1点が試合の流れを大きく変える。
山本投手も試合後、その重みを十分に理解している様子だった。
「先制点だったり、そういったのはすごく大切になるなっていうのはすごく意識してましたし、集中して試合には入りましたけど、初球をちょっと甘くいったところを…。あそこは悔しいポイントになりました」
まさに、その言葉通りの試合だった。
防御率2・61という数字が示すように、山本投手は今季もドジャース先発陣の中心として安定した働きを続けている。一方で、安定して相手打線を抑えるからこそ、山本投手が登板する試合はロースコアの接戦になりやすい。
そして、そのような試合では援護点の有無が勝敗に直結する。
この日は大谷翔平選手も4打数無安打に抑えられるなど、ドジャース打線はセール投手を前に沈黙。山本投手が許したのは、初回先頭打者へのわずか1球による1失点だけだったが、その1点を最後まで取り返すことができなかった。
結果だけを見れば黒星。しかし、山本投手はまたしても相手のエース級投手と渡り合い、わずかなミスも許されない緊迫した戦いの中で奮闘した。
エースとしてマウンドに立つ以上、相手も最高の準備をしてくる。
そして相手チームは、山本投手を相手にする以上、「1点が勝利を決める可能性がある」ということを十分に理解している。
だからこそ、山本投手の登板試合では毎回のように厳しい投手戦が展開される。
今回の黒星も、内容だけを見れば山本投手が大きく崩れたわけではない。むしろ、メジャー屈指の投手との対決の中で、たった1球の甘さが勝敗を分けるという、エースに課せられた厳しさを改めて感じさせる一戦となった。
わずか1点を巡る攻防。
その重圧の中で、山本投手はこれからもドジャースの勝利を背負い、
相手エースたちとの戦いに挑み続ける。

