日本人 主審はなぜ3大会連続でW杯のピッチに立てなかったのか JFAが危機感「悔しい部分がたくさん」…FIFAの選考基準も課題に

2026.7.22

【©️FIFA】

日本サッカー協会(JFA)は21日、東京都内でメディア向けの「レフェリーブリーフィング」を開催し、北中米ワールドカップで日本人審判員が3大会連続で主審を担当できなかった現状について振り返った。協会は危機感を示す一方で、FIFAが主審の担当試合を決定する詳細な評価内容が公表されていないことも、日本サッカー界が課題を分析する上で難しさとなっている。


 

会見には扇谷健司審判委員長と佐藤隆治審判マネジャーが出席。

北中米W杯では、日本から荒木友輔主審と三原純副審がFIFA審判団に選出されたものの、試合で主審や副審としてピッチに立つ機会はなかった。

荒木氏は第4審、三原氏はリザーブ副審として計6試合を担当。

しかし、2018年ロシア大会、2022年カタール大会に続き、日本人レフェリーが試合開始の笛を吹くことはなく、主審担当は2014年ブラジル大会の西村雄一氏以来、3大会連続で実現しなかった。

扇谷委員長は「(2人は)本当に悔しいと思いますし、我々としても悔しい部分がたくさんある」と率直な思いを口にし、「2030年、2034年大会に向けて、どうやったら主審ができるのか。実現しなければならない。審判員だけではなく、協会として何をすべきかを考えていきたい」と危機感を示した。

一方で、W杯の主審・副審の担当試合はFIFA審判委員会が決定するが、その選考過程や各審判員の評価点数、個別の採点結果は公表されていない。

そのため、「なぜ担当に選ばれなかったのか」という具体的な理由を外部が把握することはできず、日本協会としても改善点を分析する難しさがある。

FIFAは審判員の選考において、判定の正確性や試合運営能力だけでなく、フィジカル能力、ポジショニング、VARとの連携、英語によるコミュニケーション能力、精神的な安定性、大舞台での経験、国際大会での実績などを総合的に評価するとしている。

また、各大会前には継続的なフィットネステストや技術評価、

事前キャンプでのパフォーマンスも重要な判断材料になるとされている。

ただし、こうした評価項目は示されている一方で、

「どの項目がどれだけ重視されたのか」

「なぜ特定の審判員が試合を担当できなかったのか」

といった個別の採点基準や評価内容は公開されておらず、

選考の透明性を求める声も少なくない。

扇谷委員長は現地で荒木氏、三原氏とコミュニケーションを取ったことを明かし、「彼らはポジティブに大会へ臨んでくれた。大会に関わった経験は非常に貴重なものになったと思う。ぜひ次につなげていきたい」と期待を寄せた。

2030年大会、2034年大会へ向け、日本人審判が再びワールドカップの舞台で主審を務めるためには、国際大会での実績や経験の積み重ねに加え、FIFAから世界トップレベルの評価を得られる環境づくりが不可欠となる。