シェイドゥラエフ同門の22歳 ティレノフが戦慄RIZINデビュー 五輪銀の太田忍選手をTKO撃破「サバテロ、待っていろ」

2026.7.18

RIZINバンタム級戦線に、新たな脅威が姿を現した。

7月18日に広島グリーンアリーナで開催された「abc presents RIZIN LANDMARK 15 in HIROSHIMA」で、キルギスの新鋭イリスベク・ティレノフ選手(22)が、リオデジャネイロ五輪レスリング銀メダリストの太田忍選手(32=THE BLACKBELT JAPAN)を相手に圧巻のTKO勝利。初参戦とは思えない完成度の高いファイトで、バンタム級タイトル戦線へ鮮烈な第一歩を刻んだ。


 

ティレノフ選手は、RIZINフェザー級王者ラジャブアリ・シェイドゥラエフ選手と同じキルギスの名門「Ihlas Team」に所属。近年、世界の総合格闘技界で存在感を高める中央アジア勢の実力を、改めて日本のファンへ強烈に印象づける一戦となった。

試合序盤、太田選手は世界トップクラスのレスリング技術を武器に、執拗なタックルと組みで主導権を握ろうとする。しかしティレノフ選手は、ケージ際まで押し込まれる場面でも慌てることなく冷静にディフェンス。フィジカルの強さとバランス感覚を発揮し、大きな崩れを見せることなく初回を乗り切った。

勝負が動いたのは第2ラウンドだった。スタミナの消耗が見え始めた太田選手に対し、ティレノフ選手は打撃のギアを一段階引き上げる。鋭い左フックから右ストレートを打ち抜くと、太田選手の動きが一気に止まり、そのまま怒涛の連打で猛攻。最後は強烈な膝蹴りまでつなげ、レフェリーが試合を止める完勝劇を演じた。

22歳とは思えない試合運びと、一撃で流れを変える打撃力。レスリングエリートを相手に動じることなく、自らのペースへ引き込んで勝ち切った内容は、今後のバンタム級戦線を占う上でも大きなインパクトを残したと言える。

試合後のマイクでは、「サバテロ、待っていろ。ベルトを取りに行く」と王者フアン・アーチュレッタ…ではなく、現王者ルイス・グスタボ・サバテロ選手への挑戦を高らかに宣言。RIZINの頂点を見据える強気な言葉に、会場からは大きな歓声が送られた。

フェザー級ではシェイドゥラエフ選手が圧倒的な強さで王座に君臨し、その同門からまた一人、世界基準のファイターが日本の舞台へ上陸した。中央アジア勢の勢いはとどまる気配を見せず、ティレノフ選手の登場によってRIZINバンタム級の勢力図は大きく塗り替えられる可能性がある。

鮮烈なKOデビューを果たした22歳の逸材は、タイトル挑戦へ向けて力強い第一歩を踏み出した。今後、王座戦線の中心人物へと駆け上がる存在になるのか。その歩みに