なでしこ世界一DF 岩清水梓選手が現役引退 24年に幕「サッカーが好きだった」

2026.4.27

【©️日テレ東京ヴェルディベレーザ】

女子サッカー日本代表「なでしこジャパン」の2011年W杯優勝メンバーで、日テレ東京ヴェルディベレーザのみでプロ生活を続けてきたDF岩清水梓選手(39)が4月27日、今季限りでの現役引退を発表した。クラブハウスでメディア取材に応じ、「納得のいくパフォーマンスができなくなった」と決断の理由を語り、長年歩んできたキャリアに自ら区切りをつけた。


 

“イワシ”の愛称で親しまれた岩清水選手は、16歳でトップデビューを果たして以来、24年間にわたり同クラブ一筋を貫いた。センターバックとして読みと対人の強さを武器に不動の地位を築き、LリーグからWEリーグに至るまで国内主要タイトルを総なめ。リーグ優勝11回、皇后杯優勝9回、ベストイレブン13回選出と、日本女子サッカー界を代表するDFとして数々の実績を残した。

日本代表でも長く主力として活躍。

特に2011年のFIFA女子ワールドカップ2011では、粘り強い守備と闘志あふれるプレーで初優勝に大きく貢献した。中でも決勝のアメリカ戦、延長戦終盤に相手エースのアレックス・モーガンを止めた決死のファウルは、自身唯一の退場処分となりながらも、チームを救う象徴的なプレーとして語り継がれている。

 

引退の決意は、クラシエカップ準決勝を前にしたチームミーティングで公表。

「自分ばかり泣いていた」と振り返るが、その思いはチームを奮い立たせ、決勝進出へとつながった。「少しでも背中を押せていたならうれしい」と、最後までチームへの思いをにじませた。

また、2011年の世界一については「素敵な時代に、素敵な仲間とサッカーができた。やってきて良かったと心から思える」としみじみ。元主将の澤穂希ら先輩へも報告し、「ベレーザを継承してくれてありがとう」と声をかけられたことが、大きな喜びになったという。

2020年には第1子を出産し、母として、そしてアスリートとしてプレーを継続。「家族のため、そして自分の姿を見せたいという思いがモチベーションだった」と語り、ママさん選手としての道も切り開いた。

長く現役を続けられた理由については「サッカーが好きで、やめる理由がなかった」とシンプルに語る。「毎年違う環境や仲間があって、飽きることはなかった」と振り返り、競技への純粋な情熱がキャリアを支えてきた。

今後については指導者としてすぐ現場に立つ考えはなく、地域活動や学校訪問などに意欲を見せる一方、「母としての時間も大切にしたい」と新たな生活を見据える。クラブへの愛着は強く、「緑の血が流れている」と語るなど、今後も何らかの形で関わる意向だ。