ガッツ石松さんを偲ぶ「お別れの会」 思い出の後楽園ホールに歴代世界王者が集結 井上尚弥選手ら41人が参列予定
6月2日に76歳で亡くなった元WBC世界ライト級王者で、俳優・タレントとしても長年親しまれたガッツ石松さん(本名・鈴木有二さん)を偲ぶ「ガッツ石松さんお別れの会」が9月2日、東京・後楽園ホールで執り行われる。
数々の名勝負を繰り広げ、自身のボクシング人生とも深い縁を持つ後楽園ホールが、
ガッツ石松さんとの最後の時間を分かち合う特別な場所となった。
お別れの会は正午から午後2時まで開催。一般の献花は午後4時まで受け付けられる。
▪️ボクシングの聖地 後楽園ホールにガッツ石松さんの歩みが集う
会場には、ガッツ石松さんの現役時代を象徴する演出が施された。
祭壇の中心に置かれたのは、ボクシングリング。その手前にはガッツ石松さんの遺影が飾られ、トレードマークだった両腕を掲げる「ガッツポーズ」を赤いカーネーションで表現した。
さらに、現役時代の入場で身につけていたガウンや、タレント活動でもおなじみとなった三度笠のコスチュームもリング上に置かれた。
会場にはガッツ石松さんが愛した胡蝶蘭も数多く飾られ、赤コーナーと青コーナーには、それぞれ異なる鉢カバーを使用。ボクサーとして歩んだ人生と、リングを離れてから多くの人に愛された姿の双方を感じさせる空間となっている。
▪️歴代世界王者41人が参列予定 井上尚弥選手らも
式典には、日本ボクシング界を代表する歴代世界王者が集まる予定だ。
ファイティング原田さん、井上尚弥選手ら、歴代世界王者41人が参列する予定となっており、ガッツ石松さんがボクシング界で築き上げた功績の大きさを改めて感じさせる。
お別れの会の発起人代表を務めるのは、元WBC世界ライトフライ級王者の中島成雄さん。さらに、プロボクシング世界チャンピオン会会長を務める元WBC世界スーパーライト級王者の浜田剛史さん、ヨネクラボクシングジムOB代表の元WBA・WBC世界ミニマム級王者・大橋秀行さん、株式会社ガッツエンタープライズが主催する。
多くの世界王者が一堂に会することで、ガッツ石松さんが日本ボクシング界に残した足跡を後世へ伝える機会にもなりそうだ。
▪️日本人初のライト級世界王者「幻の右」で世界を制した
ガッツ石松さんは1966年、ヨネクラジムからプロデビュー。
1974年には、メキシコの強豪ロドルフォ・ゴンサレス選手との一戦で、代名詞となった「幻の右」を炸裂させ、8回KO勝ち。WBC世界ライト級王座を獲得した。
日本人として初めてライト級の世界王者となり、その後は5度の防衛に成功。
51戦31勝(17KO)14敗6分けという戦績を残し、1978年に現役を引退した。
当時の日本ボクシング界において、ライト級という世界の強豪が集う階級で頂点に立ったことは大きな快挙だった。
その存在は、現在の日本ボクシング界をけん引する世界王者たちにもつながる、日本ボクシング史の重要な一ページとして刻まれている。
▪️ボクシングから芸能界へ 唯一無二の存在感で人気者に
現役引退後はタレント、俳優として新たな道を歩んだ。
持ち前の明るさと独特のキャラクターを生かし、バラエティー番組を中心に幅広く活躍。「OK牧場」というユニークな決めぜりふも多くの人に親しまれた。
俳優としても「北の国から」「おしん」をはじめ、映画「太陽の帝国」「ブラック・レイン」など数多くの作品に出演。
リングの上では世界王者として強さを示し、リングを降りてからは、飾らない人柄と存在感でお茶の間を楽しませた。
ボクサー、タレント、俳優――。
さまざまな舞台で活躍したガッツ石松さんだからこそ、その歩みを振り返る「お別れの会」には、ボクシング界のみならず、幅広い分野から多くの人が思いを寄せる。
▪️後楽園ホールから始まる 次の世代へのメッセージ
日本ボクシング界の「聖地」とも呼ばれる後楽園ホール。
そこで開催されるガッツ石松さんのお別れの会は、単なる別れの場ではない。
世界王者として日本ボクシングの歴史を切り開き、引退後も独自の道を歩み続けたガッツ石松さんの功績を、次の世代へと伝えていく時間でもある。
リングの中央に置かれたガッツさんの遺影と、赤いカーネーションで表現された「ガッツポーズ」。
そこには、最後まで多くの人を勇気づけ、楽しませ続けた一人の男の人生が凝縮されている。

