Krush.191 = 高梨knuckle美穂が1年7カ月ぶり復帰戦で判定勝利!元王者の剛腕が大西日和を振り切る「30-28、30-28、30-27」
【©️K-1】
8月30日、東京・後楽園ホールで開催された「Krush.191」。第2試合では、Krush女子アトム級の高梨knuckle美穂選手と大西日和選手が激突した。
元Krush女子アトム級王者として長く女子アトム級戦線を牽引してきた高梨選手にとって、今回は約1年7カ月ぶりとなる復帰戦。一方、大西選手は九州を拠点にキャリアを積み、KPKB(九州プロキックボクシング)で2本の女子アトム級王座を獲得してきた実力者だ。
復帰を果たした元王者と、勢いを増す新鋭。
注目の一戦は、経験とパンチ力を武器とする高梨選手が3-0の判定で勝利した。
■元王者・高梨、1年7カ月ぶりのリングへ
高梨選手は2018年9月の「KHAOS.6」でプロデビュー。
持ち味は、女子選手としては異色ともいえる強烈なパンチ。
プロ3戦目にしてKrush女子アトム級王座決定戦に抜擢され、C-ZUKA選手を3R・1分34秒でKO。わずか3戦目で第2代Krush女子アトム級王座を獲得した。
その後も2019年にはパヤーフォン・アユタヤファイトジム選手を破って王座防衛に成功。さらに2020年にはミニマム級へ階級を上げ、K-1大阪大会でMIO選手を撃破するなど、K-1 GROUPの女子戦線で実績を積み重ねてきた。
今回のリングは、2025年1月26日の「Krush.170」でMOE選手と対戦して以来。約1年7カ月というブランクを経て、再びKrushの女子アトム級へ戻ってきた。
対する大西選手は22歳。
福岡県出身でSHINE SPORTS CLUBに所属するサウスポーだ。
九州のKPKBで頭角を現し、初代KPKB女子アトム級王者、初代KPKBインターナショナル女子アトム級王者という2つのタイトルを獲得。2024年5月には「Krush.161」でK-1 GROUPに初参戦し、aimi-選手から3度のダウンを奪って3RKO。後楽園ホールで鮮烈なデビューを飾った。
その後もKrush、K-1で経験を重ね、2024年12月の「Krush.169」では末松晄選手との無敗対決に挑戦。判定で初黒星を喫したものの、激しい打ち合いを演じて存在感を示した。さらに2025年2月にはK-1女子アトム級王座決定トーナメントのリザーブマッチにも出場している。
今回は、そんな大西選手が元Krush王者の高梨選手を相手に、再び女子アトム級戦線で大きな一歩を踏み出せるかが焦点となった。
■1R 高梨が剛腕でプレッシャー、大西はサークリング
ゴングが鳴ると、高梨選手はいきなり前へ。
右ハイキックからパンチにつなげ、プレッシャーをかけながら大西選手をロープ際へ追い込んでいく。
大西選手はサウスポー構えから右へ回り込み、左ミドルやローを返しながら距離を保つ。
それでも高梨選手は大西選手が近づいてくるタイミングに左ストレート、右ストレートを合わせ、さらに左右のフックを繰り出していく。
大西選手もガードを固め、バックステップとサークリングで高梨選手の猛攻をかわす。
ただ、高梨選手の圧力は強い。ラウンドを通してパンチを当てる場面を作り、先手を取っていった。
■2R 高梨の右ストレートが炸裂、大西は鼻血
2R開始直後から高梨選手がパンチを連打。
左右のフック、左アッパーから右フックと攻撃をつなげる。
大西選手もローを返して応戦するが、高梨選手は右ストレートを的確にヒット。さらに右ストレートを重ねる。
高梨選手は前蹴りも有効に使い、左の前蹴りを3連発。大西選手の前進を止めながら、パンチの距離を作っていく。
しかし、ここで大西選手も前へ出る。
パンチの連打で高梨選手に迫ると、高梨選手は前蹴りで距離を作り、冷静に対応。終盤には左フックもヒットさせ、主導権を渡さなかった。
このラウンドでは大西選手の鼻から出血も見られた。
■3R 大西が猛反撃、それでも高梨は最後まで崩れず
最終3R、大西選手はここから流れを変えるべく前進。
パンチをまとめて高梨選手へ迫る。
しかし、高梨選手もパンチで応戦し、前蹴りで距離を作るとフック、右ストレートへつなげる。
前蹴りからストレートという組み立ても有効で、大西選手の進入を何度も止めていく。
それでも大西選手は下がらない。
パンチを連打しながら前進し、高梨選手をロープ際、さらにコーナーへ追い込む場面も作った。
だが、高梨選手はここでも慌てない。
大西選手の攻撃を受け止めながら押し返し、パンチの打ち合いでも応戦。経験豊富な元王者らしい冷静な試合運びを見せ、最後まで主導権を譲らなかった。
■判定は3-0、高梨が復帰戦を勝利で飾る
3分3Rを戦い終え、勝敗は判定へ。
ジャッジは、
30-28
30-28
30-27
3者とも高梨選手を支持した。
判定3-0で高梨knuckle美穂選手が勝利。
約1年7カ月ぶりとなった復帰戦を、見事に勝利で飾った。
公式戦績も今回の勝利によって13戦12勝(2KO)1敗となった。
大西選手は敗れたものの、3Rには積極的に前へ出てパンチをまとめるなど、最後まで勝負を諦めない姿勢を見せた。KPKBで2つのタイトルを獲得し、K-1 GROUPでも経験を重ねてきた22歳にとって、元王者との一戦は今後につながる大きな経験となった。
そして高梨選手にとっては、長いブランクを乗り越えて再びKrushのリングで勝利を手にした一戦。
かつて女子アトム級のベルトを巻いた「剛腕クイーンコング」が、復帰戦を勝利でクリアしたことで、女子アトム級戦線に新たな存在感を示した。
経験を積み重ねた元王者が、ここからどこまで再浮上していくのか。
高梨選手の復帰ロードは、ここから本格的に始まる。
▪️その他 試合結果
【プレリミナリーファイト】
Krushフェザー級
3分3R
岩上行統選手 vs 齊藤律選手
判定3-0で岩上行統選手が勝利。
ジャッジは30-27、30-26、30-26。岩上選手が3者から支持を集め、判定で勝利を収めた。
試合前には岩上選手が「力の差を見せてからKOします」と意気込みを示していた一方、齊藤選手も「立ち上がってこれないくらい派手にKOしたい」と強気の姿勢を見せていた。
【第1試合】
Krushスーパー・フェザー級
3分3R・延長1R
伊藤渚選手 vs 安晟太選手
安晟太選手が判定2-0で勝利。
判定は29-29、29-30、29-30。
両者が激しく攻防を繰り広げる中、最終ラウンドまで緊張感のある展開となった。安選手が2人のジャッジから支持を獲得し、接戦をものにした。
試合前、伊藤選手は「自分から攻め続けて、会場が盛り上がるような熱い試合をして勝つ」と宣言。対する安選手も「自分らしさを出し切って、全部効かせて倒します」と意気込んでおり、両者の気持ちがぶつかる好勝負となった。
【第2試合】
Krush女子アトム級
3分3R・延長1R
高梨knuckle美穂選手 vs 大西日和選手
高梨knuckle美穂選手が判定3-0で勝利。
判定は30-28、30-28、30-27。
高梨選手が3者から支持を集め、明確な判定勝利を飾った。
試合前には高梨選手が「剛腕ぶん回す」と宣言。
対する大西選手も「元チャンプを超える」と意気込みを示しており、注目を集めた一戦だった。
【第3試合】
Krushフライ級
3分3R・延長1R
大久保世璃選手 vs 金太郎選手
大久保世璃選手が判定3-0で勝利。
判定は30-29、30-29、30-29。
3人のジャッジがいずれも大久保選手を支持する結果となった。
大久保選手は試合前、「フライ級で俺が1番強いっていうのをアピールする」と意気込みを語っており、勝利という形で存在感を示した。
【第4試合】
Krushスーパー・バンタム級
3分3R・延長1R
白幡裕星選手 vs 寛心選手
白幡裕星選手が判定3-0で勝利。
判定は30-29、30-28、30-29。
こちらも3者全員が白幡選手を支持。白幡選手が判定勝利で激戦を制した。
試合前には白幡選手が勝利への強い思いを語る一方、寛心選手も「とにかくいじめてぶっ倒したい」と闘志を燃やしていた。
【第5試合】
-64kg契約
3分3R・延長1R
北井智大選手 vs 猪瀬尚希選手
北井智大選手が1R・1分30秒、KO勝利。
試合開始から激しく攻め合う中、北井選手が決定的な一撃を決め、
レフェリーストップではなくKOによる勝利を収めた。
久々のKrush参戦となった北井選手は、試合前に「せっかく久しぶりにKrushに出るので、KOしたい」と語っていた。その言葉通り、見事なKOで期待に応えた。
【第6試合】
第10代Krushフェザー級王座決定トーナメント準決勝
3分3R・延長1R
倉田永輝選手 vs 松本海翔選手
松本海翔選手が判定2-0で勝利し、決勝進出。
判定は29-28、28-28、30-28。
倉田選手も最後まで食らいついたが、2人のジャッジが松本選手を支持。松本選手がフェザー級王座決定トーナメント決勝への切符をつかんだ。
松本選手は試合前、「スターになれるからと言われている。それを僕が証明するしかない」と意気込みを示していた。今回の勝利によって、王座獲得まであと一歩に迫った。
【第7試合】
第10代Krushフェザー級王座決定トーナメント準決勝
3分3R・延長1R
橋本雷汰選手 vs 齊藤龍之介選手
橋本雷汰選手が1R・1分13秒、KO勝利。
橋本選手が強烈な攻撃で試合を決め、鮮烈なKOで決勝進出を決めた。
これでフェザー級王座決定トーナメントは、松本海翔選手と橋本雷汰選手による決勝戦へ。
新王者誕生を懸けた大一番となるが、試合後の、饒舌合戦もヒートアップ。
決勝を前にすでに、互いの応援団を巻き込んでSNS上でも加熱する盛り上がりを見せている。
【セミファイナル・第8試合】
Krushライト級
3分3R・延長1R
古宮晴選手 vs 上野空大選手
古宮晴選手が2R・1分7秒、KO勝利。
セミファイナルを鮮烈なKOで締めくくり、古宮選手が大きなインパクトを残した。
【メインイベント・第9試合】
第13代Krushスーパー・フェザー級王座決定戦
3分3R・延長1R
西元也史選手 vs 上野奏貴選手
西元也史選手が1R・53秒、KO勝利。
タイトルを懸けたメインイベントは、まさかの超速決着となった。
西元選手が試合開始からわずか53秒でKO勝利。王座決定戦という大舞台で圧倒的なインパクトを残し、第13代Krushスーパー・フェザー級王座を手にした。

