PFL参戦の菊入正行選手がレスリングの圧力に屈す・・・元キューバ代表の“支配力”に完敗、猛打反撃も届かず

2026.3.29

【©️PFL】

3月29日(日本時間)、米国ペンシルベニア州ピッツバーグで開催された総合格闘技イベント『PFL Pittsburgh』のウェルター級マッチにて、菊入正行選手(NEVER QUIT)がエルネスト・ロドリゲス(キューバ)に判定0-2で敗戦。打撃では見せ場を作りながらも、試合の主導権を握ったのは終始、相手のレスリング力だった。


 

日本屈指のストライカーとして知られる菊入選手は、鋭い三日月蹴りやボディブローで立ち技の局面では確かな存在感を発揮。

しかし、その持ち味を分断したのが、ロドリゲスの圧倒的な組みの強さだった。

 

初回から試合の構図は明確だった。

距離を取って打撃戦に持ち込みたい菊入選手に対し、ロドリゲスは間合いを詰めてタックルへ。ケージ際での攻防からテイクダウンを奪うと、そのまま強固なトップコントロールで押さえ込み、自由を与えない。

リフトアップから叩きつける場面もあり、フィジカルの差を見せつけた。

序盤から、体力を少しずつ地味ではあるが確実に削られている展開へ。

2ラウンドも同様の展開が続く。

ロドリゲスはカーフキックでバランスを崩させつつ、迷いなくタックルへ繋ぐ“レスリング主体の組み立て”を徹底。執拗なテイクダウンの連続により、菊入選手は本来の打撃のリズムを構築できない。要所でパンチを当ててダメージを与える場面はあったが、それ以上にテイクダウンとコントロールで削られる時間が長く、試合の流れを引き戻すには至らなかった。

迎えた最終ラウンド、ようやく潮目が変わる。

スタミナが落ち始めたロドリゲスに対し、菊入選手はタックルを切り、打撃戦へと持ち込むことに成功。背後に回っての連打やフィニッシュ寸前の場面も作り出し、ストライカーとしての真価を示した。しかし、それはあくまで“後手からの巻き返し”に過ぎなかった。

ジャッジは2-0でロドリゲスを支持。

記録された複数回のテイクダウンと長時間のグラウンドコントロール―その積み重ねが勝敗を決定づけた。打撃のヒット数や終盤の攻勢では菊入が上回る印象もあったが、総合格闘技における“支配”の価値を覆すには足りなかった。

かつてローガン・ストーリー戦でもグラウンドに苦しんだ菊入選手にとって、今回も再びまた浮き彫りとなったのはレスリング対応力という課題。

世界トップ戦線において、打撃の強さだけでは突破できない現実を突きつけられる結果となった。