RISE世界王者の大﨑孔稀選手がムエタイ最高峰ラジャダムナン王座へ挑戦。RWS200で暫定王座決定戦の前日会見ではタイ強豪ファイターと火花
日本の立ち技格闘技界を代表する実力者が、ムエタイの”聖地”で歴史に挑む。
2026年6月27日、タイ・バンコクのラジャダムナンスタジアムで開催される『RWS 200(Rajadamnern World Series)』において、ラジャダムナンスタジアム認定スーパーバンタム級(55.33kg)暫定王座決定戦が行われる。RISE世界バンタム級王者・大﨑孔稀選手(OISHI GYM)は26日、前日計量を無事クリアした。
【大崎選手・公式インスタグラム投稿画像より】
本来は正規王者ペッシラー・ウォー・ウラチャーへの挑戦が予定されていたが、王者の病気による欠場を受け、同級8位チャイトーン・ウォー・ウラチャーとの暫定王座決定戦へ変更。それでも、この一戦が持つ意味は決して色あせるものではない。
近年、ラジャダムナンスタジアムは単なるムエタイの殿堂から世界市場を意識したエンターテインメントへと大きく舵を切った。その象徴が2022年に始動したRWS(Rajadamnern World Series)である。
80年近い歴史を誇るラジャダムナンスタジアムは、長らく伝統的なムエタイ興行を守り続けてきた。しかし、世界的な格闘技市場の変化やONE Championshipの急成長を受け、競技性を維持しながらも映像演出や賞金制度、国際放送を強化した新ブランドとしてRWSを誕生させた。現在ではタイ国内だけでなく欧州、日本など世界各国のトップファイターが参戦する国際シリーズへ発展し、ムエタイの新たな価値創造を担うプロジェクトとして注目を集めている。
その節目となる記念大会『RWS 200』で、日本王者である大﨑選手がラジャダムナン王座獲得に挑むことは、日本の立ち技格闘技界にとっても大きな意味を持つ挑戦と言える。
23日に行われた公式記者会見では、両者による舌戦も展開。
チャイトーンは「コーキー(タイの小麦粉ブランド)は水と混ぜるものだが、RWS200では血と混ざることになる」と大﨑選手の名前をもじって挑発。
これに対し大﨑選手は、「何を言われても気にしていません。その前に僕がKOして、チャイトーン選手が倒れている姿を見ることになると思います」と冷静に応戦した。
さらにチャイトーンは、「KOした選手には高額ボーナスが用意されている。マットに倒れているのは君かもしれない」と畳み掛けるが、大﨑選手は「僕は絶対に倒れません。倒すためにタイへ来ました」と一歩も引かない。
「それは日本での話だ。タイでは違う」とチャイトーンが再び挑発すると、大﨑選手は「結果は土曜日に分かります。皆さん楽しみにしてください」と最後まで冷静さを崩さなかった。
試合内容についても大﨑選手は分析を欠かさない。
「サウスポー特有の左ストレート、左ミドル、左ハイが非常に強い選手という印象です。ただ、自分はパンチも蹴りも両方得意ですし、様々な攻撃でダメージを蓄積させ、最後は狙っている技で倒します」
一方のチャイトーンも、「パンチが強いと言うが、私に当たるのか。その前に私のハイキックが頭を捉える。パンチ、蹴り、ヒジ、ヒザ、すべてを使ってKOする」と自信満々に語り、ホームリングでの勝利を宣言した。
大﨑選手は「これまで受けてきたものとは違うパンチを味わえると思います」と言い切り、日本王者としてのプライドを示した。
2019年からRISEへ本格参戦し、2023年には鈴木真彦選手を破ってRISEバンタム級王座を戴冠すると、2024年には初防衛にも成功した。さらにONE Friday Fightsでも白星を挙げ、2026年3月には志朗選手を破ってRISE世界王座を奪取。
現在は39勝(22KO)7敗1分1無効試合、11連勝中とキャリア最高の充実期を迎えている。


