「X-MEN」のプロフェッサーX、パトリック・スチュワートさん死去 86歳 世界中のファンに愛された名優 60年以上の俳優人生に幕
映画「X-MEN」シリーズのプロフェッサーX役や、テレビシリーズ「新スタートレック」のジャン=リュック・ピカード艦長役で知られる英国の名優パトリック・スチュワートさんが、米カリフォルニア州ロサンゼルスの自宅で死去した。86歳だった。
現地時間10月28日(日本時間29日)、代理人が本人の公式Xアカウントを通じて発表した。アルツハイマー病とレビー小体型認知症との闘病を続けていたという。
世界的な人気シリーズを通じて、世代や国境を越えて多くの人々に親しまれてきたスチュワートさん。その訃報は、映画やテレビドラマを愛する世界中のファンにとって、ひとつの時代を象徴する俳優との別れとなった。
▪️プロフェッサーXとして刻んだ圧倒的な存在感
スチュワートさんの代表的な役柄のひとつが、映画「X-MEN」シリーズのプロフェッサーXことチャールズ・エグゼビアだ。
特殊能力を持つミュータントたちを導く指導者であり、平和と共存を信じる人物。知性と包容力、そして揺るぎない信念を感じさせる演技は、作品の世界観を支える重要な存在となった。
シリーズを象徴する顔のひとりとして、長年にわたってファンの記憶に残り続けている。
▪️「新スタートレック」のピカード艦長でも世界的な人気
もうひとつの代表作が、米テレビシリーズ「新スタートレック」だ。
1987年から1994年まで放送された同作で、ジャン=リュック・ピカード艦長を演じ、国際的な知名度を確立した。
冷静な判断力と知性、仲間を尊重するリーダーシップを備えたピカード艦長は、シリーズを代表する人物として広く親しまれてきた。
SF作品を代表する2つの人気シリーズで、まったく異なる世界観の人物に生命を吹き込んだことは、スチュワートさんの俳優としての幅広さを物語っている。
▪️声明で伝えられた最期 家族に見守られて
長年パートナーをしている代理人が発表した声明によると、スチュワートさんは妻サニーさんの愛情深い介護のもと、家族や友人に囲まれて最期を迎えた。
声明では、家族や友人の温かな抱擁に包まれ、生演奏や祈り、涙、笑いに囲まれて旅立ったことが伝えられた。また、最期の表情に浮かんでいた安らぎと静けさを、遺された人々が大切な記憶として胸に刻んでいくとの思いもつづられている。
その言葉からは、俳優としてだけではなく、ひとりの人間として多くの人に愛されていたこともうかがえる。
▪️60年以上にわたる俳優人生 英国演劇界から世界へ
1940年7月13日、英国ヨークシャー州生まれ。
1966年にロイヤル・シェイクスピア・カンパニー(RSC)に入団し、舞台俳優としてキャリアを積み重ねた。1971年にはブロードウェーの舞台「真夏の夜の夢」で同舞台にデビュー。その後、演劇や映画、テレビドラマなど幅広い分野で活躍した。
60年以上に及ぶ俳優人生のなかで、ローレンス・オリヴィエ賞を2度、グラミー賞を1度受賞するなど、数々の評価を獲得。2010年には演劇界への貢献が認められ、エリザベス2世女王からナイトの称号を授与された。
▪️作品とともに生き続ける名優の記憶
プロフェッサーXとして、ピカード艦長として、スチュワートさんはスクリーンやテレビを通じて数え切れないほどの人々に物語の魅力を届けてきた。
その重厚な声と気品ある佇まい、そして役柄に深みを与える確かな演技力は、作品の中に残り続ける。
世界中のファンに愛された名優の訃報。パトリック・スチュワートさんが築いた輝かしい足跡は、これからも多くの人々の記憶と、それぞれの作品の中で受け継がれていく。


