日本ボクシング界の勢い鮮明も“世界戦の国内化”加速 寺地拳四朗選手は統一戦熱望 増田陸選手は堤聖也選手との再戦を要求
トリプル世界戦から一夜明けた21日に世界王者となった寺地拳四朗選手、増田陸選手、岩田翔吉選手が東京都内で記者会見に臨み、それぞれ次なる目標を語った。日本人王者が次々と誕生し、日本ボクシング界の充実ぶりを改めて印象付けた一方で、世界タイトル戦の主役が日本人同士へと移りつつある構図も鮮明になった。興行面では、国内スター選手同士の対戦が高い集客力を生み出し、”座席取り”ともいえる日本人選手中心のカード編成が再び存在感を増している。
WBO世界スーパーフライ級王座決定戦でメキシコ人選手を判定で破り、日本男子8人目となる世界3階級制覇を成し遂げた寺地拳四朗選手(BMB)は、「(競技人生の)最終章のスタート。なるべく早く他団体王者との統一戦を実現したい」と語り、世界王座統一への強い意欲を示した。
また、WBA世界バンタム級王座決定戦で比嘉大吾選手(志成)を下し、世界初挑戦で王座を獲得した増田陸選手(帝拳)は、3年前に敗れたWBA同級休養王者・堤聖也選手(角海老宝石)との再戦を熱望。「どちらが真のチャンピオンなのかを決めたい」と力強く語り、日本人世界王者同士による頂上決戦実現への期待を膨らませた。
さらに、WBC世界ライトフライ級王者の岩田翔吉選手(帝拳)は初防衛に成功。
「次はより強いチャンピオンと戦いたい」と話し、他団体王者とのビッグマッチを見据えた。
今回の記者会見では、3選手とも次戦として統一戦やビッグマッチへの意欲を示した一方、日本ボクシング界では世界王者やトップランカーが数多く誕生したことで、世界タイトル戦でありながら日本人同士の対戦が最注目カードとなるケースが増えている現状も浮き彫りとなった。
海外の強豪を迎え撃つ従来の世界戦だけでなく、国内最強を決める日本人同士の世界戦が興行の中心となり、高い集客力によって会場を埋める流れは一段と加速。
再び、日本人選手が興行を支える”座席取り”の実情が際立つとともに、世界王座統一戦や国内頂上決戦が日本ボクシング界の新たな看板カードとなりつつあることを印象付けた。
【文:高須基一朗】

