フジテレビが佐藤二朗さん主演ドラマ報道に公式見解「再発防止を求めたことは事実」と説明、人権尊重の姿勢を強調

2026.7.2

【現在、ドラマ公式サイトの動画が閲覧非公開とされている】

フジテレビは7月2日、佐藤二朗さん主演ドラマ『夫婦別姓刑事』を巡る一部報道について公式コメントを発表し、男性俳優に対して厳重注意を行い、再発防止を求めたことは事実だと明らかにした。一方で、報道をきっかけとした関係者への誹謗中傷には強い懸念を示し、「厳に控えていただくようお願い申し上げます」と呼びかけた。


 

発端となったのは、『文春オンライン』が7月1日、撮影現場で佐藤二朗さんによる共演女優へのハラスメント行為があったと報じたことだった。これに対し、佐藤さんの所属事務所は報道内容について「到底受け入れることはできません」と反論し、一連の経緯を説明。佐藤さん自身も自身のSNSで「数々の『ほんとうのこと』が、明らかになる日が来ることを、切に祈ります」と投稿し、報道への疑問を示していた。

フジテレビは今回のコメントで、記事掲載前に「関係者のプライバシー侵害や二次被害につながるおそれが高い」と判断し、掲載中止を強く申し入れていたことを明らかにした。しかし、記事は掲載され、その後関係者への誹謗中傷が相次いでいる現状について「深く憂慮している」と表明している。

また、本件についてはプライバシー保護と二次被害防止の観点から詳細には言及できないとしながらも、男性俳優の言動について厳重注意を行い、再発防止を求めたことは事実であると説明。その一方で、「女性俳優の顔に触れたこと」を問題視したわけではないと明確に否定した。

問題となったのは、女性俳優が演技上の制約を抱えるに至った経緯を認識しながら男性俳優が発した言葉などであり、外部弁護士による調査で問題視されたことを受け、同局はグループの人権方針に基づき、制作環境の調整や関係者への配慮・保護に努めてきたとしている。

さらにフジテレビは、「過去に辛い経験をされた方が、その結果生じた不自由や制限を当然に受け入れるべきだという考えには与しない」と強調。そのような発言は二次加害や誹謗中傷につながるとして、「人権尊重を掲げる当社として許容することはできない」との立場を鮮明にした。

同局は最後に、心理的安全性が確保された制作現場づくりを進めるとともに、人権尊重を含むサステナビリティへの取り組みを引き続き推進していく考えを示している。

今回のコメントは、報道内容そのものの真偽には踏み込まず、制作現場での対応と人権尊重の姿勢を改めて示した形となった。一方で、佐藤二朗さん側は報道内容を全面的に否定しており、双方の主張にはなお隔たりがあることから、事態の収束には一定の時間を要する可能性もある。

一方で、ドラマ放送前から大きな話題を集めたことは事実であり、作品への世間の関心が高まっていることも否定できない。テレビ業界では、作品を巡る社会的な議論や注目度が視聴率や配信視聴数に影響を及ぼすケースも少なくなく、今回もその動向が注目される。

もっとも、こうした関心が作品への評価や視聴行動にどのような影響を与えるかは現時点では不透明だ。フジテレビとしては、人権尊重と制作現場の安全性を打ち出す姿勢を示す一方で、結果としてドラマ自体への注目度が高まるという、複雑な局面を迎えている。

7月3日(金)深夜24;00-25:00 最終話となる。