3348日間 本当に幸せでした―STU48の1期生となる石田千穂さんが涙と笑顔に包まれた卒業コンサート

2026.6.1

瀬戸内を拠点に活動するアイドルグループSTU48の1期生・石田千穂さんが5月31日、東京・Kanadevia Hall(旧TOKYO DOME CITY HALL)で卒業コンサートを開催した。2017年のグループ結成時から最前線を走り続けてきた功労者が、約9年半にわたるアイドル人生の集大成となるステージで、多くのファンと仲間たちに見送られた。


 

開演前の会場には、石田さんの初ソロコンサートでも恒例となった

“石田千穂のお面”を手にしたファンが集結。

すると開幕直前、石田さん本人が客席に紛れて

サプライズ登場し、場内は大歓声に包まれた。

 

1曲目を飾ったのは、2020年に同会場で開催された自身初のソロコンサートでもオープニングを務めた『Seventeen』。当時17歳だった石田さんが、卒業の日に再び同じ楽曲を歌い上げる演出に、ファンからは早くも涙があふれた。

「3348日分の感謝を届けます!」

そう力強く宣言した石田さんは、STU48の歴史と自身の歩みを重ね合わせるように数々の代表曲を披露。AKB48『NO WAY MAN』収録曲で、自身がU-16選抜として参加した『最強ツインテール』では、当時のフレッシュな記憶を呼び起こした。

さらに『出航』では、STU48初代キャプテンの岡田奈々さんがサプライズ出演。石田さんが「奈々さん、本当にありがとうございます」と感謝を伝えると、岡田さんは「千穂に来てって言われたら来るよ!」と笑顔で応じ、会場を沸かせた。

ステージには卒業生も続々と駆けつけた。1期生の石田みなみさん、岩田陽菜さん、門脇実優菜さん、田中皓子さん、土路生優里さん、薮下楓さんに加え、沖侑果さん、吉崎凜子さんらも登場。『笑顔のチャンス』『短日植物』などを披露し、かつてのSTU48を支えたメンバーたちとの共演に、会場は同窓会のような温かな空気に包まれた。

後半では、石田さんがセンターを務めた楽曲を立て続けに披露。

『花は誰のもの?』『独り言で語るくらいなら』『息をする心』など、STU48の歴史を彩ってきたナンバーを通じ、自らの軌跡を振り返った。

終盤には純白のドレス姿で登場し、ソロ曲『未来へ続く者よ』、そしてAKB48の名曲『10年桜』を熱唱。

アイドル人生そのものを重ね合わせるような歌唱に、

客席からはすすり泣きが広がった。

MCでは、感極まりながらも一言一言を噛みしめるように感謝を語った。

「私はAKB48さんが大好きでアイドルを目指しました。地元・瀬戸内に48グループができて、1期生として加入できて、STU48の歴史を最初から見届けられたことが本当に幸せでした」

加入当初は選抜入りを果たせず、3列目の端で踊っていた時期もあったという石田さん。それでもファンの応援に支えられながら自信を身につけ、グループの中心メンバーへと駆け上がった。

「自分を見失いそうになった時期もありました。でも、変わらず応援してくれる皆さんがいたから、私はここまで続けてこられました」

メンバーやスタッフ、家族、友人、そしてファンへの感謝を涙ながらに語る姿に、会場全体が静かに聞き入った。

ラストナンバーは、自身が「STU48で一番好きな曲」と語る『息をする心』。現役メンバー全員とともに歌い上げ、「私は私のままでいいんだと思わせてくれたのは、ファンの皆さんでした」と笑顔を見せた。

最後は、「こんなに充実したアイドル人生を送れたのは、間違いなくファンの皆さんのおかげです。本当にありがとうございました。またね~!」と手を振り、約9年半に及ぶアイドル人生に幕を下ろした。

石田さんは2002年3月17日、広島県生まれ。2017年にSTU48の1期生として加入し、デビューシングル『暗闇』から13thシングル『好きすぎて泣く』まで全作品で選抜入りを果たした。『独り言で語るくらいなら』『息をする心』では単独センターを務め、『花は誰のもの?』ではトライアングルセンターの一角としてグループを象徴する存在となった。

グループの成長とともに歩み続けた石田千穂さん。瀬戸内から始まった一人の少女の物語は、この日、大きな拍手と涙に包まれながら、美しく完結した。