バスケ女子 日本代表 田中こころ選手が試合を変えた―最大12点差を逆転、日本がラトビアに連勝でW杯へ弾み
試合開始直後、日本代表にはどこか硬さがあった。
女子バスケットボール日本代表は17日、神奈川・横浜BUNTAIでラトビア代表との強化試合第2戦に臨み、76―69で勝利。だが、スコア以上に苦しんだ一戦だった。
第1クオーター、日本は攻守ともに噛み合わない。
高田真希選手がパスの出しどころに困惑しトラベリングもあり、オフェンスは停滞。
ラトビアは高さとフィジカルを前面に押し出し、44番カトリーナ・オゾワラ 、91番ミラ・ルズギナ を中心に果敢なアタックを展開。エンドワンを次々と決め、日本のディフェンスは完全に後手へ回った。
さらにラトビアはアウトサイドも好調。
8番の3ポイントシュートが沈む一方、日本は得意の3Pが1Qはリングに嫌われ続ける。流れは完全に相手に傾いていた。
そんな重苦しい空気を変えたのが、田中こころ選手だった。
落ち着き払った表情で放った最初の3Pがネットを揺らすと、続けざまにもう1本。
停滞していた日本の攻撃にリズムを生み出した。劣勢の中でも果敢にリングへ向かう姿勢は際立ち、この日の日本にとってまさに“救い”だった。
しかし、第1クオーターは10―22。
日本は12点差をつけられ、苦しい立ち上がりとなった。
第2クオーターに入ると、日本は徐々に修正を見せる。ディフェンスのプレッシャーを強め、ラトビアのパス精度が低下。ターンオーバーが増え始めると、日本は速攻から一気に流れを引き寄せた。
林咲希選手の3P、渡嘉敷来夢選手のインサイド、高田真希選手のゲームコントロール―。ベテラン勢が存在感を発揮し、点差はみるみる縮まっていく。
後半に入ると試合は完全なシーソーゲームとなった。
第4クオーター残り5分28秒、日本はついに64―62で逆転。
会場の空気が一変する中、高田選手が勝負どころで貴重な3Pを沈めると、渡嘉敷選手もまさかの長距離砲で続く。大型選手が次々に外角を決める、日本らしい“走って打つ”バスケットがようやく完成した。
そして、最後まで輝きを放ったのはやはり田中選手だった。
鋭いドライブ、冷静なフリースロー、そして3本の3P。
要所で得点を重ね、チーム最多15得点。若き司令塔が試合の流れを何度も引き戻した。
終盤、日本はフリースローを確実に沈め、残り28秒で76―69。
苦しみながらもラトビアを振り切った。
2連勝を飾った日本代表。
序盤の苦戦を跳ね返したこの逆転劇は、
今後のワールドカップへ向けても大きな意味を持つ勝利となった。
【文:高須基一朗】

