ONE 武尊 引退試合で劇的TKO勝ち ロッタンから4度ダウン奪う圧巻リベンジ「うれしいしかない」妻・川口葵も見守る完全燃焼
【©️ONE SAMURAI】
格闘技イベント「ONE SAMURAI 1」(29日、有明アリーナ)で、K-1元3階級制覇王者の武尊(34)が現役最終戦に臨み、“ムエタイの伝説”ロッタンとのフライ級キックボクシング暫定王座決定戦に勝利。計4度のダウンを奪う圧巻の内容で5回TKO勝ちを収め、ベルト奪取とともに有終の美を飾った。
武尊は、かつてのトレードマークだった赤色に前髪を染める「原点回帰」で最後のリングへ。1回は近い距離で向き合いながらも、互いに慎重な立ち上がりとなった。武尊がローキックを打ち込み、ロッタンはパンチで応戦。ゴングが鳴ると、互いに不敵な笑みを浮かべた。
2回、打ち合いの中で武尊の左がロッタンを捉え、最初のダウンを奪取。ダウンではないと主張するロッタンがギアを上げるも、武尊は笑みを浮かべながら応戦し、再び左を浴びせて2度目のダウンを奪った。その後、猛ラッシュを仕掛けたがゴングに救われ、決着は3回へ持ち越された。
3回は立て直したロッタンと足を止めて激しい打ち合い。4回も壮絶な攻防が続く中、ロッタンのパンチが武尊の顔面を捉え、押し込まれる展開となった。武尊も前蹴りで反撃するが、ロッタンが一気にラッシュを仕掛けて追い込む。
最終5回、両者が死力を尽くす中、武尊が右ストレートでダウンを奪うと、さらにもう一度ダウンを奪ってTKO勝ち。勝利の瞬間、武尊はリングを何度も叩いて絶叫し、恒例のムーンサルトで歓喜を表現した。
試合後、武尊は男泣き。「僕がONEで何回も負けてしまい、みんなの期待を裏切ってしまったけど、きょう満員の有明アリーナに来ていただいて、本当にありがとうございます。本当にいっぱい言いたいことがあったんですけど、うれしいしかないです」と率直な思いを口にした。
さらに「ロッタン選手も再戦を受けてくれてありがとうございます。ロッタン選手がいなかったら、こんな最高の引退試合にはならなかった」と宿敵に感謝。「このベルトを取ることだけを考えて数年間毎日やってきたので、最後の最後で獲れたことに感謝しています。この試合を組んでくれたONEの関係者にも感謝しています」と語った。
武尊は2022年6月、那須川天心との「THE MATCH」で敗戦後も現役を続行。ロッタンとの対戦を目標に23年4月にONEと契約した。25年3月に初対戦が実現したが、強烈な左フック連打で1回1分20秒KO負け。同年11月のデニス・ピューリック戦で復活の2回KO勝ちを挙げ、その場で引退を表明し、再戦へとこぎ着けた。
25年7月には女優・タレントの川口葵と結婚。この日は観客席から妻も見守る中での、完全燃焼のラストマッチとなった。
◇武尊(たける)本名・世川武尊。1991年7月29日、鳥取県米子市出身。小学2年で空手を始める。2011年にKrushでプロデビュー。15年、K-1 WORLD GP初代スーパーバンタム級王座を獲得し、その後フェザー級、スーパーフェザー級も制して3階級制覇を達成。22年6月の「THE MATCH」で那須川天心に判定負け。25年7月に川口葵と結婚。
