香取慎吾さんのブランドが声明 コラボ商品をめぐり「無断で増産・販売」 VASICに厳重抗議
俳優の香取慎吾さんが
スタイリストの祐真朋樹氏と立ち上げたファッションブランド「JANTJE_ONTEMBAAR(ヤンチェ・オンテンバール)」が9月20日、公式サイトを更新。
バッグブランド「VASIC(ヴァジック)」とのコラボレーション商品について、
ブランド側が予定していた販売数量を超えて製造され、
一部アウトレット店で販売されていたとして、経緯を公表した。
ブランド側は、VASICに事実確認を行った結果、
同ブランドが「当社に無断で、上記アートとロゴを使用した商品を当社が発注した数以上に製造し、当社の許可なく、自己のアウトレット店で販売していた事実が判明した」と説明。
そのうえで、契約上の問題に加え、
ブランドが権利を有するとするアートやロゴについて「著作権及び商標権を侵害する違法行為に該当する」との認識を示し、VASICに厳重に抗議したことを明らかにした。
▪️SNSへの投稿をきっかけに事実確認
発端となったのは、2026年夏ごろからSNS上で確認されるようになった複数の投稿だった。
JANTJE_ONTEMBAARによると、VASICとのコラボレーション商品が、VASICのアウトレット店で販売されているとの情報が寄せられたという。
問題となった商品には、JANTJE_ONTEMBAAR側が権利を有するアートとロゴが使用されていた。
ブランド側の説明では、商品はVASICが製造したうえでJANTJE_ONTEMBAARに納品され、同ブランドの丸の内店舗とオンラインショップ「BASE」で限定販売する商品として扱われていた。
そのため、アウトレット店で販売されている状況についてブランド側がVASICに確認を求めた。
▪️ブランド側「発注数以上に製造」と説明
JANTJE_ONTEMBAARは事実確認の結果について、VASICが発注された数量を超えて商品を製造し、その余剰分をブランド側の許可なく自社のアウトレット店で販売していたことが判明したと説明している。
今回の発表で重要なのは、単に「アウトレットで商品が売られていた」という点だけではない。
ブランド側の説明によれば、問題となったのは、①限定販売を前提としていた商品だったこと、②ブランド側が権利を有するとするアートやロゴが使用されていたこと、③発注数量を超える製造が行われたとされること、④ブランド側の許可なくアウトレットで販売されたとされること――という複数の点だ。
JANTJE_ONTEMBAARは、この件について「重大な契約違反というだけでなく、当社の著作権及び商標権を侵害する違法行為に該当する」との見解を示している。
一方、現時点で公表されている情報だけでは、両社間の具体的な契約条項や、アート・ロゴについてどのような権利設定がなされていたのか、また法的責任の最終的な成否についてまでは明らかになっていない。
そのため、本件については、現段階ではJANTJE_ONTEMBAAR側が公表した説明に基づく事実関係として捉える必要がある。
▪️商品はアウトレットから撤去
ブランド側はVASICに厳重に抗議したとし、その後、当該商品についてVASICからアウトレット店舗から撤去したとの報告を受けたことも明らかにした。
さらに「今後、VASICに対しては、さらに厳正な対処を行ってまいります」としており、今回の声明をもって問題が完全に終結したわけではないことをうかがわせる内容となっている。
なお、9月20日時点で確認できる報道では、VASIC側から今回のブランド側の説明に対する詳細な見解までは確認できない。今後、双方から追加説明が行われる可能性もある。
▪️法的な争点は「契約」と「知的財産権」
今回の問題を考えるうえでは、契約上の問題と、著作権・商標権など知的財産権の問題を分けて考える必要がある。
契約については、実際にどのような数量、販売先、販売方法、二次販売の可否などが合意されていたのかが重要になる。
一方、著作権については、権利者の許諾なく著作物を複製するなどの行為が侵害となる可能性がある。文化庁も、著作権は原則として創作時に発生し、無断利用については具体的な権利関係を確認する必要があるとしている。
また、商標権については、登録商標と指定商品・役務との関係など、個別の登録内容を踏まえて侵害の成否を判断することになる。特許庁は、登録商標を指定商品・役務について使用する権利を商標権者が専有すると説明している。
したがって、今回のブランド側の声明にある「著作権及び商標権を侵害する違法行為」という表現は、あくまでJANTJE_ONTEMBAAR側が示した法的見解として報じるのが適切だ。
▪️正規購入者にも謝罪
JANTJE_ONTEMBAARは今回の件をめぐり、正規に商品を購入した顧客にも謝罪した。
「これまでも厳重な商品管理を心掛けてきましたが、今般このような事態が発生したことは極めて遺憾」としたうえで、今後さらに商品管理を徹底する必要性を認識したとしている。
今回の問題は、コラボレーション商品の製造・販売における契約管理だけでなく、ブランドのアートやロゴといった知的財産をどのように管理するのかという点にも関わる。
現段階では、ブランド側の発表によって経緯が明らかになった段階であり、今後、VASIC側からどのような説明が示されるのかも焦点だ。

