中村寛選手がRWSでラジャ王座へ挑戦 対戦するロシアの23歳王者イゴール・ベクレフは超攻撃型の強豪

2026.9.4

【©️RWS】

日本の“人獣”中村寛選手が、ムエタイの歴史を刻んできたラジャダムナンスタジアムで世界のベルトを狙う。

10月10日(土)、タイ・バンコクのラジャダムナンスタジアムで開催される「Rajadamnern World Series(RWS)」で、RISE WORLD SERIES 2025 -61.5kgトーナメント王者の中村寛選手(BK GYM)が、ラジャダムナンスタジアム認定ライト級王者イゴール・ベクレフ選手(ロシア)に挑戦することが決まった。


 

中村選手は2026年に入ってから、3月のRISE ELDORADOでペットエジア・バンセーンファイトクラブ選手を1R KO、5月のRISE198では前ラジャダムナン王者ガイパー・ウォーサンプラパイ選手を2R1分4秒KO。現在、2試合連続KO勝利中だ。

対するベクレフ選手は、23歳のロシア人ファイター。

2002年10月12日生まれ、ロシア・プロコピエフスク出身。

身長176cm、オーソドックス。

所属はKuzbass Muay Thaiで、

2025年5月のK-1参戦時点では14戦12勝7KO、1敗1分と記録している。

現在のRWS公式では、ライト級王者として登録され、RWS戦績は3戦3勝2KO。

直近では8月29日のRWS 209でペットサムイ・ルックジャオポーロンゴントム選手を2R1分5秒KOで下している。

 

▪️ONEで示した世界基準の破壊力

ベクレフ選手の名前を一気に世界へ押し上げたのが、2024年のONE Championship参戦だった。

11月8日の「ONE Friday Fights 86」でONEデビューを果たすと、

ギンサンレック・ウォー・カムチャムナン選手を1R1分45秒TKOで撃破。

ベクレフ選手が序盤から高い蹴りで攻め、最後は右フックで試合を終わらせた。

デビュー戦でいきなりフィニッシュを記録した。

さらに注目を集めたのが2戦目だ。

12月20日の「ONE Friday Fights 92」で対戦したのは、ラジャダムナンとルンピニーの両スタジアムで2階級制覇を達成したパンパヤック・ジットムアンノン選手。

当時ONEはベクレフ選手を無敗のロシア人KOファイターとして紹介しており、実績十分のパンパヤック選手との一戦は、若いベクレフ選手にとって大きな試金石だった。

結果はベクレフ選手の2R1分8秒KO勝利。

ONE参戦2試合で、ギンサンレック選手、パンパヤック選手という強豪の撃破に成功。

ここでベクレフ選手は、単なるロシア国内の有望株ではなく、

タイを舞台に世界のトップクラスと戦える存在として評価を高めた。

 

 

▪️RWSで3連勝 そしてラジャダムナン王者へ

2025年9月13日、RWS 159でペッチピチェット・ルックジャオメーサイントーン選手を1R KO。

11月22日のRWS 169ではチャイ・ソーソー・トイパエディウ選手に判定勝利。

2連勝で王座戦線へ進むと、2026年4月11日のRWS 189でサンマニー・ソー・ティエンポー選手とラジャダムナンスタジアム認定ライト級王座を争った。

結果は、ベクレフ選手の1R48秒KO勝利。

この勝利によって、ロシア出身 23歳のベクレフ選手はラジャダムナンのライト級王座を獲得。

ベクレフ選手の現在地を判断するうえで重要なのが、王座獲得後の試合だ。

8月29日のRWS 209で、ペットサムイ・ルックジャオポーロンゴントム選手と対戦。

2R1分5秒、KO/TKOで勝利した。

RWS公式はベクレフ選手をライト級王者として掲載し、RWSで3勝0敗、2KO、3連勝としている。

つまり中村選手が挑戦する時点で、ベクレフ選手は王座を獲得しただけではない。

王座獲得後の初戦も勝利している。

この事実こそ、今回のタイトルマッチを考えるうえで重要になる。

 

▪️中村寛が挑むのは「過去の実績」ではなく「現在の王者」

中村選手は、RISE WORLD SERIES 2025 -61.5kgトーナメントを制し、第8代RISEライト級王座も獲得した実力者。

2026年3月にはペットエジア選手を1R KO、5月にはガイパー選手を2R KOで撃破している。RISE公式プロフィールでは、29戦22勝6敗1NC、16KOと記録されている。

対するベクレフ選手は、ONEでパンパヤック選手をKOし、K-1では横山選手と対戦。その後RWSへ移り、ライト級王座を獲得した。

両者のキャリアには共通点がある。

日本国内だけ、ロシア国内だけという枠にとどまらず、異なるルール、異なる国、異なるトップファイターとの対戦を経験してきたことだ。

だからこそ今回のタイトルマッチは、単純な「日本対ロシア」ではない。

RISEを代表する中村選手と、ONE、K-1を経験してラジャダムナンの頂点へ到達したベクレフ選手。

異なる道を歩んできた2人が、ムエタイの聖地で交差する。

 

▪️ラジャダムナンのベルトを日本へ持ち帰れるか

中村選手は、10月10日に初めてラジャダムナンの王座へ挑戦する。

一方のベクレフ選手は、23歳でラジャダムナンのライト級王座を獲得し、その後もKO勝利を重ねている。

中村選手がこの大一番で勝利をあげればRISEで築いた実績をタイの歴史あるリングでも証明することになる。