UFC=36歳ムサエフ選手 強豪クライン選手をTKO撃破で2連勝 RIZIN王者がライト級戦線へ名乗り「トップ15と戦わせてくれ

2026.8.2

UFCライト級戦線で、元RIZIN王者が再び存在感を示した。

2026年8月1日(日本時間2日) セルビア・ベオグラードで開催された

『UFC Fight Night: Medic vs. Rodriguez』で、元RIZINライト級トーナメント王者のトフィック・ムサエフ選手(アゼルバイジャン)が、ルドビト・クライン選手(スロバキア)を2ラウンドTKOで下し、UFCでの連勝を「2」に伸ばした。

デビュー戦で苦杯をなめながらも、わずか1年余りで完全復活。試合後にはランキング上位選手との対戦を堂々と要求し、「トップ15を用意してくれ」とアピールするなど、ライト級トップ戦線への挑戦を力強く宣言した。


 

▪️再起から完全復活へ デビュー黒星を乗り越えた36歳

ムサエフ選手は2019年のRIZINライト級トーナメントを制した実績を引っ提げ、2025年にUFCへ参戦。しかし、デビュー戦ではムフトベク・オロルバイ選手に一本負けを喫し、厳しい船出となった。
それでも2026年3月にはイグナシオ・バハモンデス選手との激闘を制して再起。
今回のクライン選手戦では、その勢いをさらに加速させる内容で2連勝を飾った。
試合前には、自身の歩みについて次のように語っていた。
「この競技では勝つこともあれば負けることもある。大切なのは人生において敗北しないこと。負けた時こそ過去を振り返り、そこから未来を築く。」
その言葉どおり、敗戦を糧に進化した姿をオクタゴンで証明した。
▪️序盤から徹底した戦略 クライン選手の武器を封じる
対戦相手のクライン選手はUFCで8勝を挙げる実力者。
サウスポーから繰り出す鋭い打撃を武器とする難敵だった。
第1ラウンド、ムサエフ選手は無理に勝負へ出ることなく、右インローやインカーフキックを効果的に織り交ぜながら試合の主導権を掌握。クライン選手の前足へダメージを蓄積させ、得意の打撃を思うように機能させなかった。
一方のクライン選手も左ストレートやハイキックで応戦したが、ムサエフ選手は距離とタイミングを巧みにコントロールし、ペースを譲らない。
勝負が動いたのは第2ラウンド終盤だった。
互いに打撃を交換する中、ムサエフ選手は左フックから右ボディで流れを引き寄せると、そのまま鋭い右フックを打ち抜き、クライン選手からダウンを奪取。
倒れた相手へ間髪入れずパウンドを浴びせると、レフェリーが試合をストップ。2ラウンド4分7秒、見事なTKO勝利でフィニッシュした。
経験と爆発力を兼ね備えたムサエフ選手らしい、圧巻のフィニッシュだった。
試合後のインタビューでは、解説のマイケル・ビスピン氏から
「相手の前回の負傷を考慮したゲームプランだったのか」と問われると、ムサエフ選手は「その通りだった」と戦略の成功を明かした。
さらに会場のファンやチームスタッフ、コーチ陣、アゼルバイジャンMMA連盟への感謝を述べた上で、力強く次のように宣言した。
「年齢はただの数字に過ぎない。これからも前へ進み続ける。ダナ、トップ15の選手を用意してくれ。そしてボーナスも頼む!」

36歳となった今なお進化を続けるムサエフ選手。

RIZIN王者として築いた戦歴に加え、UFCでも結果を積み重ね始めたことで、

いよいよ世界最高峰ライト級ランキングへの挑戦が現実味を帯びてきた。


【文:高須基一朗】