【K-1】末松晄選手 悲願の女子アトム級王座戴冠! 王者ロドリゲスを延長判定で撃破、巧みなボディー攻略が勝敗を分ける
【©️K−1】
K-1女子アトム級の頂点を懸けたタイトルマッチは
本戦3ラウンドでは決着がつかない大接戦となった。
しかし、延長ラウンドで勝敗を分けたのは、末松晄選手が徹底して積み重ねたボディーへの有効打だった。鋭い三日月蹴りと右ヒザ蹴りで王者ベロニカ・ロドリゲス選手のスタミナを削り、僅差の攻防を制した末松選手が判定3-0で悲願のK-1女子アトム級王座を獲得。3度目の挑戦でついにベルトを腰に巻いた。
王者ロドリゲス選手は、WBCムエタイ・メキシコ ミニフライ級王者として世界トップレベルの実績を誇り、2026年2月には松谷綺選手を破ってメキシコ人初のK-1王者となった実力者。一方、末松選手は過去2度のタイトル挑戦であと一歩届かず涙をのんできたが、3度目の挑戦で悲願の王座奪取に臨んだ。
1ラウンドは、ロドリゲス選手が鋭い踏み込みから右ストレートや連打でプレッシャーをかける展開。末松選手はジャブを軸に距離を保ちながら応戦し、ワンツーや右ストレートで対抗するなど、互角の攻防を繰り広げた。
2ラウンドに入ると、末松選手はボディーへの攻撃を増やし始める。前蹴りに加え、肋骨下を正確に捉える三日月蹴りを何度もヒット。ロドリゲス選手もパンチ主体で前進を続けたが、末松選手は冷静な試合運びで着実にダメージを蓄積させた。
3ラウンドはロドリゲス選手が運動量を落とさずパンチとボディーブローで攻勢に出る一方、末松選手は左右の前蹴りや左ミドル、ヒザ蹴りを織り交ぜて対抗。互いに決定打を奪えないまま試合は判定へ持ち込まれ、本戦はドローとなって延長戦へ突入した。
迎えた延長ラウンドでも両者の実力は伯仲していたが、勝敗を分けたのは末松選手の攻撃の「質」だった。前へ圧力をかけながら放った左ミドルに加え、相手のガードの隙を突いて腹部へ突き刺した三日月蹴り、さらに踏み込みながら打ち込む右ヒザ蹴りは、いずれもダメージの大きい有効打として強い印象を残した。
ロドリゲス選手は最後までパンチ主体で前進を続け、バックブローも繰り出すなど積極性を見せたものの、末松選手はカウンターを的確に合わせながらボディーへの攻撃を積み重ねる。手数では拮抗していたものの、一発一発の精度とダメージの質では末松選手が上回り、ジャッジへ強いインパクトを与えた。
K-1では手数だけでなく、有効打によるダメージや試合を支配した印象も重要な採点要素となる。その観点からも、末松選手が延長戦で見せたボディーへの三日月蹴りと右ヒザ蹴りは勝敗を左右する決定的な武器となった。ジャッジ3者すべてが末松選手を支持し、3度目のタイトル挑戦で悲願のK-1女子アトム級新王者が誕生した。
【文:高須基一朗】

