大谷翔平選手 オールスター辞退は“10月”を見据えた決断 ロバーツ監督「健康以上に優先されるものはない」

2026.7.11

左膝の炎症管理を最優先 

悪化する前に対処することが最善と説明

【©️Los Angeles Dodgers 】

ドジャースの大谷翔平選手は7月10日(日本時間11日)、本拠地で行われたダイヤモンドバックス戦で当初予定されていた先発登板を回避し、「1番・DH」で先発出場した。球団は左膝の炎症管理を理由に登板回避を発表するとともに、14日(同15日)に開催されるMLBオールスターゲームの辞退も明らかにした。


 

ファン投票では両リーグ最多得票を集め、6年連続6度目の選出を果たしていたが、シーズン終盤、そしてポストシーズンを万全の状態で迎えることを最優先した判断となった。

それでも大谷選手は初回の第1打席で左越えの21号先頭打者本塁打を放ち、打者として圧倒的な存在感を披露。コンディションを管理しながらも、チームに大きく貢献する姿を見せた。

試合前、デーブ・ロバーツ監督は取材に応じ、今回の決断について「悪化する前に対処できるタイミングだった」と説明。首脳陣とメディカルスタッフ、そして大谷選手本人が話し合いを重ねた結果、オールスターブレイクを活用して左膝の炎症を抑え、コンディションを整えることが最善との結論に至ったという。

ロバーツ監督は「ここまで膝の状態をうまく管理してきたが、今なら水を抜く処置を行い、オールスターブレイクも利用して十分に回復できると判断した。100球近く投げさせるより、このタイミングで負担を軽減することが全員にとって理にかなっていた」と説明。投手陣の状況や日程も踏まえた上での総合的な判断だったことを強調した。

左膝には現在もわずかな腫れが残るものの、「バッティングにはほとんど影響はない」とし、今後もDHとして出場を続ける見通し。一方で盗塁については慎重な姿勢を取り、膝への負担を最小限に抑えながらシーズンを戦っていく方針だ。

また、今回の登板回避は新たな故障が発生したわけではなく、炎症が悪化する前に予防的な処置を施すための措置だったことも明かした。

後半戦の登板スケジュールについては「まだ決めていない」としながらも、「後半戦全体の投球計画が変わることはない」と説明。フォームについても前足の着地など細かな修正を進めており、十分な休養を挟むことで、より良い状態でマウンドへ戻れるとの見通しを示した。

さらにロバーツ監督は、大谷選手の起用について「二刀流だからといって毎日打席に立ち、通常の先発投手と同じように投げ続けられると考えるのはフェアではない」と語り、日頃から大谷選手と綿密なコミュニケーションを取りながらコンディション管理を行っていることを明かした。

そして今回の判断について、最も印象的な言葉として「10月に健康でいることより優先されるものはない」と断言。「大谷選手自身も、チームも目標は10月にある。サイ・ヤング賞のような個人タイトルももちろん大切だが、ポストシーズンを万全の状態で迎えることが何より重要だ」と力を込めた。

長いレギュラーシーズンを戦い抜き、その先に待つポストシーズンで最高のパフォーマンスを発揮するためには、時に休養を選択することも重要なマネジメントの一つだ。今回のオールスター辞退と登板回避は、目先の一試合ではなく、ドジャースの悲願であるワールドシリーズ制覇を見据えた戦略的な決断だ。