吉田実代選手が英国で日本女子ボクシング史に新たな一歩 2階級王者スカイ・ニコルソン選手との世界戦へ

2026.7.29

女子ボクシング界で世界的な注目を集める一戦が決定した。

8月29日(現地時間)、英国バーミンガムで開催されるジェイク・ポール氏率いる「MVP(Most Valuable Promotions)」主催興行で、WBC女子世界スーパーバンタム級王者スカイ・ニコルソン選手(30=オーストラリア)が、

元世界2階級王者の吉田実代選手(38=日本)を迎えて初防衛戦に臨む。

世界的な盛り上がりを見せる女子ボクシング界。

その成長を象徴する舞台で、日本が誇る実力者・吉田実代選手が、

さらなる歴史的挑戦へ踏み出す。


▪️五輪ボクシングの経験を持つ世界王者 ニコルソン選手が迎える初防衛戦

王者スカイ・ニコルソン選手は、アマチュア時代に東京五輪へ出場した実績を持つエリートボクサーだ。2022年3月にプロデビューすると、卓越した技術力とスピードを武器に世界トップ戦線へ浮上。女子ボクシング界を代表する存在へと成長してきた。

2024年4月にはWBC女子世界フェザー級王座を獲得し、世界王者の仲間入りを果たした。その後、ティアラ・ブラウン選手との防衛戦でプロ初黒星を喫し王座を失ったものの、階級をスーパーバンタム級へ変更して再起を目指した。

2024年12月には同級暫定王座を獲得。今年5月には正規王座へ昇格し、

2階級制覇を達成。戦績は16勝(3KO)1敗で、

完成度の高いボクシングスタイルから世界的評価を高めている。

 

▪️吉田実代選手、豊富な経験を武器に3度目の世界王座へ挑戦

対する吉田実代選手は、日本女子ボクシング界をけん引してきた世界トップクラスのファイターだ。

これまでWBO女子世界スーパーフライ級王座を2度、IBF女子世界バンタム級王座を1度獲得。日本女子では数少ない世界2階級制覇を達成した実績を持つ。

現在は米ニューヨークを拠点に、世界的な名門ジムとして知られるグリーソンズ・ジムでトレーニングを積み、海外トップ選手たちと日々競い合う環境でさらなる成長を続けている。

吉田実代選手の強さは、困難な状況でも勝機を見いだす精神力にある。

2023年12月には、試合直前のオファーを受けながら元世界王者エバニー・ブリッジス選手に勝利。今年4月にはエディット・デ・ヘスス・フローレス選手を6回終了TKOで破り、プロ初のKO勝利も記録した。

戦績は19勝(1KO)5敗。

世界王者として培った経験と海外で磨いた対応力を武器に、再び世界の頂点を目指す。

 

▪️日本女子初の英国世界戦へ 吉田実代選手が挑む歴史的舞台

今回、吉田実代選手がリングに上がれば、日本人女子ボクサーが英国で世界タイトルマッチを戦う史上初の快挙となる。

ボクシング発祥の地として長い歴史を持つ英国。

その舞台で日本女子選手が世界王座を懸けて戦うことは、

女子ボクシングの国際的な広がりを象徴する出来事でもある。

スカイ・ニコルソン選手は「女子ボクシングは新たな時代に入っている。その中心に立ち、最高の選手たちと戦いたい」と意気込みを示した。

一方、吉田実代選手は「多くの人がニコルソン選手有利と見ていることは理解している。しかし、私はボクシングに人生を捧げてきた。日本の魂と、3度世界王者になった経験、そのすべてをリングに持ち込む」と王座奪取への強い決意を語っている。

大会を主催するMVPは、ジェイク・ポール氏らが設立したプロモーションで、女子ボクシングの価値向上にも積極的に取り組んでいる。当日はメインイベントでミカエラ・メイヤー選手対シャンテル・キャメロン選手のビッグマッチも予定されており、世界的な注目を集める興行となる。