日テレの顔 豊田順子アナが6月末で退社へ

2025.6.17

「自分のペースで」新たな挑戦へ──美しい日本語の伝道師、次の舞台へ

【©Nippon Television Network Corporation】

 

長年にわたり日本テレビの顔として活躍してきた豊田順子アナウンサー(59)が、6月末をもって同局を退社することが17日、明らかになった。日本テレビは「人事の詳細にはお答えしておりませんが、退職することは事実です」とコメントしている。

 

豊田アナは1990年に日本テレビへ入社以来、報道・情報・スポーツと幅広いジャンルを担当。確かなアナウンス力と落ち着いた語り口で、多くの視聴者に信頼されてきた。

特にスポーツ報道では、長嶋茂雄監督に密着取材を行い、1994年の「10.8決戦」では現場から熱気を伝えたリポートが話題に。また、米同時多発テロ(2001年)や東日本大震災(2011年)といった歴史的事件の第一報を、局内スタジオから冷静に伝えた姿も記憶に残る。

一方で、アナウンサーとしての技術と美意識を次世代に伝える指導者としての顔も持ち、後輩たちの育成にも情熱を注いできた。バラエティー番組で紹介された新人研修の様子では、正しい日本語を伝える使命感と指導力がたびたび話題に。2023年からはアナウンススクール「日テレ学院」の学院長を務め、直近まで後進の育成に尽力していた。

関係者によれば、豊田アナは退社にあたり「多くの方々に支えられながらひたすら走り続けてきました。これからは自分のペースで、さらにいろいろなことを面白がりながら挑戦し続けていこうと考えています」と語ったという。

“走り続けた35年”を一区切りとし、これからはフリーとしての可能性も視野に入れながら、より自由なスタンスで言葉と向き合っていくのだろう。