1日1杯・・・もはや生活インフラ コーヒー好きは66% 日本人の“日常化”が鮮明に 物価高でも求められる「コク」と「コスパ」の両立
コーヒー市場が、“嗜好品”から“生活文化”へ。
価格高騰が続くなかでも、日本人にとってコーヒーは依然として欠かせない存在であることが、最新調査から浮かび上がった。
マーケティングリサーチ大手の株式会社クロス・マーケティングが実施した「コーヒーに関する調査(2026年)」によると、全国20〜69歳の男女のうち66.0%が「コーヒー好き」と回答。なかでも「市販のコーヒーをよく飲んでいる」が40.5%で最多となり、“日常消費”としてコーヒーが完全に定着している実態が明らかになった。
近年はスペシャルティコーヒーや高級焙煎豆への注目が集まり、「こだわり消費」が市場を牽引しているようにも見える。しかし今回の調査が示したのは、
むしろ“毎日無理なく飲めること”への強いニーズだ。
特に、自分で淹れるコーヒーを選ぶ際に重視するポイントとして、「価格の安さ」と「コクや深み」が上位を占めた点は象徴的だ。単なる節約志向ではなく、「価格に対してどれだけ満足感を得られるか」という“コストパフォーマンス感覚”が、消費行動を左右していることがうかがえる。
さらに年代別では、60代の約8割が「コーヒー好き」と回答。
一方で20代・30代では「好きではない」が3割を超え、
世代間ギャップも浮き彫りとなった。
背景には、若年層におけるエナジードリンク市場の拡大や、カフェ文化の“映え消費”化、健康志向による飲料選択の多様化などがあるとみられる。一方、中高年層では長年の生活習慣としてコーヒーが根付いており、「毎朝の習慣」や「朝食のお供」、して、中年層には日中の眠気覚ましとして飲む人が多かった。
また、女性の55.4%が「おやつ・間食のお供」としてコーヒーを楽しんでいる点も興味深い。“眠気覚まし”という機能的役割から、現在ではスイーツやリラックスタイムと結びついた“情緒消費”へと、その価値が拡張していることを示している。
飲み方では「ブラック」が最多となり、年代が高いほど“ホット派”が増える傾向。
豆本来の香りや苦味を楽しむ“成熟した飲み方”が、中高年層を中心に浸透しているようだ。
さらに今回の調査では、「飲む以外」の用途にも着目。
お菓子作りや料理の隠し味としての利用だけでなく、
消臭、ガーデニング、染物など、生活のさまざまな場面で
コーヒーが活用されていることも判明した。
嗜好品でありながら、日用品でもある。
今回の調査は、日本人とコーヒーの関係性が、単なる流行やブームを超え、
“生活インフラ”として定着している現実を鮮明に映し出した。






