『プリティ・プリンセス3(仮題)』ついに始動 アン・ハサウェイがミア女王として帰還、20年越しの物語
ディズニーを代表する人気シリーズのひとつ『プリティ・プリンセス』が、長い時を経て再びスクリーンに帰ってくる。
米カリフォルニア州アナハイムで開催された「D23: アルティメット・ディズニーファン・イベント 2026」で、シリーズ第3作となる『プリティ・プリンセス3(仮題)』の全米公開が正式に発表された。公開時期は現時点では明らかにされていないが、ディズニー・ジャパンの今後の劇場公開ラインナップにも本作が加わっている。
主演を務めるアン・ハサウェイは、これまでと同じくミア・サーモポリス役を演じる。続編の企画自体は以前から進められており、ハサウェイは2024年にも自身のSNSを通じて復帰を明らかにしていた。
今回のD23では、ハサウェイ自身も新作について言及。長年愛されてきたシリーズだからこそ、作品を大切にしながら制作を進めていることを明かした。
20年以上前、ひとりの高校生が突然「プリンセス」であることを知らされた。その少女がいまや一国を治める女王となっている。第3作では、そんなミアのその後が描かれる。
▪️アン・ハサウェイをスターへ導いた意欲作『プリティ・プリンセス』
シリーズの始まりは2001年。
メグ・キャボットの小説を原作とした第1作では、サンフランシスコで暮らす普通の高校生ミアが、自分にはヨーロッパの小国ジェノヴィアの王位継承権があると知らされる。
それまで目立つ存在ではなかったミアが、祖母クラリス女王の指導を受けながらプリンセスとして成長していく姿は、多くの観客の共感を集めた。
そして、この作品をきっかけに大きく羽ばたいたのがアン・ハサウェイだった。
映画初主演となった本作から、『プラダを着た悪魔』『レ・ミゼラブル』『インターステラー』など、数々の話題作へ出演。世界的な俳優へと成長していったハサウェイにとって、『プリティ・プリンセス』はキャリアの原点ともいえる作品だ。
2004年には第2作『プリティ・プリンセス2/ロイヤル・ウェディング』が公開された。
物語の中でミアは、ジェノヴィアの王位を継ぐ立場となり、自分自身の未来だけでなく、国の行く末についても決断を迫られる。第2作のラストでは、ミアが女王として新たな人生へ踏み出す姿が描かれていた。
そして今回、その続きが20年以上の時を経て描かれる。
▪️プリンセスの先にある女王ミアの人生
第3作で注目されるのは、ミアの立場が大きく変化していることだ。
監督を務めるのは、『クレイジー・リッチ!』の脚本や『ラーヤと龍の王国』の共同脚本などで知られるアデル・リム。長編映画監督としても活動するリム監督が、新たな『プリティ・プリンセス』の世界を描く。
リム監督は今年5月、米Varietyのインタビューで、新作ではこれまでとは異なる視点を取り入れる考えを示している。
第1作を夢中になって見ていた少女たちも、いまでは大人になり、母親になった世代がいる。そこで第3作では、若い女性が「プリンセスになる」物語から、人生を重ねた女性が「女王として生きる」物語へと軸足を移すという。
これはシリーズにとって大きな変化になりそうだ。
かつてミアと同じ目線で作品を楽しんでいた観客も、いまではそれぞれの人生を歩んでいる。新作では、ミア自身の成長だけでなく、彼女を見守ってきた観客の時間の流れも重ね合わせるような物語が期待される。
舞台はこれまでと同じジェノヴィア。リム監督によれば、ヨーロッパでの撮影も計画されているという。
架空の王国ジェノヴィアがどのような姿でスクリーンに登場するのかも、新作の見どころのひとつになりそうだ。
▪️懐かしい顔ぶれの再登場にも期待
シリーズファンにとって気になるのが、アン・ハサウェイ以外のキャストだ。
現時点で具体的な復帰メンバーはすべて明らかになっていないものの、リム監督は過去2作品を知るファンに向けて、オリジナルキャストによる「楽しい再登場」を予告している。
第2作には、後に『スター・トレック』シリーズなどで人気を集めるクリス・パインも出演していた。ニコラス・デヴロー役を演じたパインの再登場については、現段階では正式発表されていない。
誰がミアの前に再び姿を現すのか。過去作を知るファンにとっては、キャスト発表そのものが楽しみなポイントとなる。
一方、第1作からシリーズを支えてきた重要人物の不在も明らかになっている。
ミアの祖母で、ジェノヴィアのクラリス女王を演じたジュリー・アンドリュースは、第3作への出演を見送ることになった。
現在90歳のアンドリュースは出演の打診を受けていたものの、長い年月が経過したことなどを踏まえ、今回の出演を辞退したという。
クラリス女王は、ミアに王族としての立場だけでなく、自分の人生を自ら選択することの大切さを伝えてきた存在だった。
そのクラリスから王位を受け継いだミアが、今度は女王としてジェノヴィアを導く。
シリーズの歴史を振り返れば、第3作はミアが「教えられる側」から「国を導く側」へと完全に立場を変えた物語ともいえる。
▪️急がずに納得できる作品に 制作チームが大切にする時間
続編の構想が浮上してから、すでに数年が経過している。
『プリティ・プリンセス3』は2022年ごろから企画が報じられてきたが、これまで具体的な公開日は発表されていない。
その背景には、長く愛されてきた作品だからこそ、物語を慎重に作り上げたいという制作陣の姿勢があるようだ。
アン・ハサウェイは今年7月、脚本について大きな進展があったことを明かした。制作チームが新たな方向性を見いだしたことで、従来の脚本を見直し、新しい物語を構築しているという。
リム監督も、ファンに愛されているシリーズだからこそ、まずは作品そのものを納得できる形にすることが重要だとの考えを示している。
2001年の第1作から約四半世紀。
当時10代だったミアとともに作品を見ていた観客も、いまでは大人になった。スクリーンに帰ってくるアン・ハサウェイもまた、キャリアを重ね、アカデミー賞を手にする世界的な俳優となった。
だからこそ、第3作で描かれる「女王ミア」の物語には、これまでのシリーズとは違った魅力が生まれそうだ。


