K-1サッタリ選手が再起戦で執念の勝利 苦境でも折れぬ闘志に石井館長「何度でも立ち上がる、それがK-1です」
5月31日に東京・後楽園ホールで開催された『K-1 REVENGE 2026』。クルーザー級戦線では、“怪物”ルーカス・アハテルバーグ戦で衝撃KO負けを喫したマハムード・サッタリ選手が再起戦に臨み、アスラン・コシエフ選手を判定で下した。試合後にはK-1創始者・石井和義館長が「負けても立ち上がる、それがK-1魂」と語り、再起を遂げたサッタリ選手を称えた。
▼第8試合 K-1クルーザー級 3分3R延長1R
〇マハムード・サッタリ選手(イラン/TEAM大和魂)
判定3-0(30-28×2、30-29)
×アスラン・コシエフ選手(カザフスタン/Fight Club TITAN)
コシエフ選手は、WAKO(世界キックボクシング団体協会)カザフスタン王者の実績を持つ新鋭。今年2月の「K-1 WORLD GP 2026 -90kg世界最強決定トーナメント」では、ニキータ・コズロフ選手を延長判定まで追い込むなど、その実力を示していた。
一方のサッタリ選手は、同トーナメント準々決勝でルーカス・アハテルバーグ選手に衝撃的なKO負けを喫し、再起が注目されていた。
初回、サッタリ選手は鋭い右カーフキックを軸に試合を組み立てる。飛び込むような左右フックも交えながら圧力をかけ、コシエフ選手の足元にダメージを蓄積。サウスポーにもスイッチしながらローキックと前蹴りを散らし、距離を支配した。
しかし、前へ出続けるコシエフ選手も簡単には引かない。2ラウンド以降はヒザ蹴りやボディ攻撃を織り交ぜ、サッタリ選手を押し込む展開を作る。サッタリ選手は右カーフで何度もバランスを崩させながらも、徐々に運動量が落ち、表情にも疲労がにじんだ。
最終ラウンドでは互いに消耗が色濃く見える展開に。
コシエフ選手が前進を続ける一方、サッタリ選手は回り込みながら単発の蹴りで応戦。残り時間わずかで放った胴廻し回転蹴りには、意地とプライドがにじんでいた。
判定は3-0でサッタリ選手。
勝利が告げられると、大きな雄叫びを上げ、再起戦をものにした。
試合後、コメントを求められた石井和義館長は、「最高の戦いが続きましたよね。K-1魂というのは負けることはあるんですけれど、負けても立ち上がる、そして立ち向かうのがK-1魂です。何度でも立ち上がる、それがK-1です。100人の敵に勝つよりも、1人の自分に勝ってほしい」と語り、会場からは大きな拍手が送られた。
サッタリ選手はマイクを握ると、日本語で「これからも頑張ります」と短くコメント。敗戦から立ち上がった男の言葉には、静かな覚悟がにじんでいた。
