杉咲花さんが4年ぶり日テレドラマ主演!! 今泉力哉監督と再タッグ

2025.12.1

『冬のなんかさ、春のなんかね』が2026年1月期の水曜ドラマに決定

日本テレビは1月期の水曜ドラマとして、杉咲花さん主演の新作『冬のなんかさ、春のなんかね』を1月14日から放送すると発表した。監督・脚本は映画『愛がなんだ』『街の上で』などで知られる今泉力哉。繊細な恋愛描写で評価される今泉にとって、GP帯ドラマ初挑戦となる。


 

杉咲さんが日テレ系連ドラに出演するのは『恋です!〜ヤンキー君と白杖ガール〜』(2021年)以来、約4年ぶり。両者は過去に『杉咲花の撮休』(WOWOW)でタッグを組んでおり、今回が3度目の協働となる。

今泉組には山下敦弘氏、山田卓司氏も監督として参加し、静かな“会話劇”を多面的に描き出す。

 

■物語  “きちんと好きになること”ができなくなった主人公の再生

杉咲さんが演じるのは、27歳の小説家・土田文菜(あやな)。

2冊を刊行し、3作目を執筆しながら古着屋で働く日々を送っている。恋人はいるが、過去の恋愛経験から「まっすぐ人を好きになる」ことをどこかで避け続けてきた。

ふとした瞬間に「最後に素直に“好き”と言えたのはいつだろう」と自問した文菜は、今の恋人と向き合うため、これまでの恋をたどり直していく。劇中では、恋愛の大事件よりも“言葉にならない揺れ”や“感情の間(ま)”を丁寧にすくい上げる構成になるという。

 

■杉咲花さん「小さな瞬間だけで物語が立ち上がる 」

杉咲さんは脚本について「大きな事件は起きないのに、ささやかな瞬間が連なって物語が立ち上がる。今泉監督らしい細やかな視点に、ふっと肩の力が抜けた」とコメント。

文菜を演じるにあたり、「人を好きになることから距離を置いてしまう彼女の感度の高さに惹かれた。実在する人のように、ただ“そこに居る”演技を目指したい」と語った。

また、作品そのものについては「いまの時代は、一言の失敗すら許されない空気がある。そんな中で悩みながら答えを探す登場人物たちに勇気をもらっている」と話し、「恋する人もしない人も、自分を探している人も。ふっと息を抜きながら観ていただけたら」と呼びかけた。

 

■今泉力哉監督「恋愛は息苦しくなることもある。“そのままでいい”と思える物語に」

今泉監督は、本作のテーマを「人と人の距離感」だと説明する。

“好きになることで別れが訪れるなら、恋愛関係にならない方が幸せな距離もあるのではないか”

そんな思考から生まれた物語だという。

またタイトルについては、「重力のない言葉」を探した結果、“なんかさ”“なんかね”という曖昧な語が“言葉にする怖さ”や“心の揺れ”を象徴すると考えたと明かした。

杉咲さんの主演については「繊細で真面目で、面白い方。理解しがたい部分も多い文菜を、共に悩みながら作り上げられる心強いパートナー」と信頼を寄せる。

「恋愛がよくわからない人、“好きって何だっけ?”という人にも届く作品にしたい。文菜を見て、“今のままで大丈夫なんだ”と思える人がひとりでもいたら嬉しい」

とコメントした。

文菜の恋愛にかかわる登場人物のキャストは後日発表される。
“言葉にしづらい感情”を見つめる今泉ワールドで、杉咲花がどんな文菜像を立ち上げるのか。
この冬、穏やかな余白を抱えた恋愛ドラマが幕を開ける。