ワリエワ選手が故郷カザンで競技復帰へ ロシアGP出場見通しも国際舞台への道は不透明
フィギュアスケート女子のカミラ・ワリエワ選手(20)が、10月17~18日にロシア・カザンで開催されるロシア・グランプリ(GP)に出場する見通しとなった。故郷で迎える競技復帰は、再びトップレベルの演技を目指すワリエワ選手にとって、新たなスタートとなりそうだ。
タス通信によると、タタルスタン共和国スポーツ省の広報部門が出場予定を認めたという。一方、国際スケート連盟(ISU)は9月、ワリエワ選手の個人中立選手(AIN)としての資格を取り消しており、国際大会への復帰については依然として不透明な状況が続いている。
▪️15歳で北京五輪に出場 ドーピング問題で競技人生が一変
ワリエワ選手は2020年の世界ジュニア選手権で優勝し、将来を期待される若手選手として注目を集めた。
15歳で臨んだ2022年北京冬季五輪では、競技期間中に禁止薬物の陽性反応が判明。大きな注目を集めるなか、競技成績や五輪のメダルをめぐる問題へと発展した。
スポーツ仲裁裁判所(CAS)は2024年1月、2021年12月から4年間の資格停止処分を決定。これに伴い、北京五輪でのワリエワ選手の成績は失格となり、フィギュアスケート団体戦の順位も変更された。
日本は当初の銅メダルから銀メダルへと繰り上がり、同大会の結果は国際的な競技運営やアンチ・ドーピングの在り方を考えるうえでも大きな意味を持つことになった。
資格停止期間は2025年12月に終了。処分を終えたワリエワ選手は、再び競技者として活動する段階に入っている。
▪️ナフカ氏のチームで再始動 指導体制にも注目
現在のワリエワ選手は、2006年トリノ五輪アイスダンス金メダリストのタチアナ・ナフカ氏のチームに所属し、スベトラーナ・ソコロフスカヤ氏の指導を受けている。
競技復帰に向けた環境を整えるなか、今回のロシアGP出場が実現すれば、実戦のリンクでどのような演技を披露するのかが注目される。
ただし、ロシア国内の大会への出場と、ISUが主催する国際大会への復帰は別の問題だ。ロシアGPで競技に復帰したとしても、それだけで国際大会への出場資格が回復するわけではない。
ワリエワ選手は今季の国際大会復帰を目指していたものの、AIN資格の取り消しによって、その道筋は不透明になっている。
▪️ロシアの故郷での復帰戦は新たな一歩となるか
今回のロシアGPは、ワリエワ選手が長期の資格停止処分を経て、競技者として再び注目を集める機会となりそうだ。
一方、今後のキャリアを考えるうえでは、ロシア国内での競技活動に加え、国際大会への参加条件や競技力の回復も重要な要素となる。
かつて世界ジュニア選手権を制し、北京五輪で大きな注目を浴びたワリエワ選手。故郷カザンでの復帰が実現するのか、そして再び国際舞台に立つ道が開かれるか。

