『ズートピア3』制作決定!鳥たちが新たに加わる D23が世界へ広げるディズニーの発信力

2026.8.16

米カリフォルニア州アナハイムで開催中の「D23:アルティメット・ディズニーファン・イベント2026」で、ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオが映画『ズートピア3』の制作を正式発表した。

人気シリーズの続編決定というニュースそのものも大きな話題だが、今回改めて存在感を示したのが、ディズニーが世界中のファンとメディアに向けて新情報を一斉に届ける「D23」の発信力だ。

映画、アニメーション、マーベル、スター・ウォーズ、ディズニープラス、ゲーム、テーマパークなど、ディズニーが展開する幅広いコンテンツを一つの舞台に集約し、そこで発表された情報が瞬く間に世界各地へ広がっていく。

『ズートピア3』の発表も、その強力な情報発信網を象徴するニュースとなった。


 

▪️『ズートピア』の世界がさらに拡大

ステージに登壇したのは、ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオのチーフ・クリエイティブ・オフィサーで、『ズートピア2』の脚本と共同監督を務めたジャレッド・ブッシュ。

ブッシュ氏は会場で、『ズートピア3』の制作を発表するとともに、シリーズの新たな展開を予告した。

「『ズートピア』の世界は、鳥たちの登場によってさらに広がります」

これまで『ズートピア』シリーズは、さまざまな哺乳類が暮らす巨大都市を舞台としてきた。

そこに新たに「鳥」という存在が加わることで、これまでとは異なる文化や社会、キャラクターが描かれる可能性が生まれる。

さらに、シリーズを代表するジュディ・ホップスや、ニック・ワイルドをはじめとしたおなじみのキャラクターたちの再登場も期待される。

ジュディ役のジニファー・グッドウィンと、『ズートピア2』でヘビのゲイリー役を演じたキー・ホイ・クァンも、今回のD23のステージに登場した。

海外メディアもこのニュースを速報。

米Complexは「The bunny and the fox will be back!(ウサギとキツネが帰ってくる)」という表現で、ジュディとニックの再登場を大きく伝えた。

米Deadlineも『ズートピア3』を報じ、シリーズが世界的な人気を持つ大型アニメーション・フランチャイズとして引き続き注目を集めていることを伝えている。

 

▪️重要なのは「D23」という巨大な発信装置

今回の発表で興味深いのは、『ズートピア3』単体のニュースだけではない。

D23そのものが、ディズニーにとって極めて強力なプロモーションの場になっていることだ。

2026年のD23では、『ズートピア3』だけでなく、『アナと雪の女王3』『インクレディブルズ3』『リメンバー・ミー2』などのアニメーション作品、さらにマーベルの新作『X-MEN』、スター・ウォーズの新作『Star Wars: Starfighter』など、世界的な注目作が次々と紹介された。

ロイターも、D23で新生『X-MEN』のキャスト、『アナと雪の女王3』、さらに『Star Wars: Starfighter』や『インクレディブルズ3』などが発表・紹介されたことを報道している。

つまりD23では、一つの作品を宣伝するだけではない。

ディズニーが持つ巨大なIPを同じタイミングで次々と提示することで、「次に何が来るのか」という期待そのものを世界中に作り出している。

米ABCも2026年のD23について、映画やテレビだけでなく、テーマパークなどを含めて数多くの発表が行われるイベントとして報じている。

 

▪️会場にいない世界中のファンにも届く

さらに今回のD23で注目したいのが、情報発信の「広さ」だ。

これまで大型ファンイベントでは、現地会場に足を運んだファンが最も早く情報を得るという側面が強かった。

しかし現在のD23は、その構造そのものが変化している。

2026年は主要プログラムの一部がDisney+を通じてライブ配信され、会場に行くことができない世界中のファンにもイベントの情報を届ける仕組みが強化された。

米メディアでも、今回のD23では複数の主要イベントがDisney+でライブ配信されることが大きく取り上げられている。

この循環が生まれることで、

D23での一つの発表が、単なる「イベント内のニュース」では終わらなくなる。

『ズートピア3』の発表も、その典型的なケースと言える。

 

▪️ディズニーは「作品」ではなく「世界」を売る

D23の強さを考える上で、もう一つ重要なのが、ディズニーのコンテンツが映画館だけで完結しないことだ。

『ズートピア』も映画作品として人気を獲得するだけでなく、Disney+のコンテンツやテーマパークのアトラクションなど、さまざまな形で世界観が広がっている。

海外報道でも、『ズートピア』の世界は映画だけにとどまらず、Disney+やテーマパークへと展開されていることが紹介されている。

この「作品から別の体験へ」という広がりこそ、ディズニーの大きな強みだ。

D23では映画の新作情報を発表しながら、同時にテーマパークの新エリアやアトラクション、Disney+の新作、ゲームなども紹介される。

実際、今回のD23では『Kingdom Hearts 4』の新映像も公開され、ディズニーとスクウェア・エニックスの人気ゲームシリーズが、映画やアニメーションと同じイベントの中で大きな注目を集めた。ロイターは、ゲーム内にPixar作品『リメンバー・ミー』をモチーフにした新たな世界が登場することなどを報じている。

一つの作品を、映画、配信、ゲーム、テーマパーク、商品へと広げていく。

D23は、そうしたディズニーの巨大なコンテンツ戦略をファンに体感してもらう場所にもなっている。

 

『ズートピア』が最初に企画されたのは約15年前。

ブッシュ氏は今回のステージで、当時、まったく新しいオリジナルストーリーを作るという挑戦があったからこそ、現在こうしてD23で『ズートピア』について語ることができていると、シリーズの歩みを振り返った。

その世界が、今度は「鳥たち」の登場によってさらに広がる。

公開時期などの詳細はまだ明らかになっていないが、今回の発表によって『ズートピア3』は早くも世界のファンが次の物語を想像する段階へと入った。

そして、それこそがD23というイベントの大きな価値でもある。