RIZIN54=後藤丈治選手 鮮烈一本勝ちで再起 テミロフをリアネイキドチョーク葬「サバテロ、お前にやり返しに行く」 RIZINバンタム級戦線へ再浮上

2026.8.11

 

敗戦を経験した男が、鮮やかな一本勝ちで再び歩み始めた。

8月11日、東京・TOYOTA ARENA TOKYOで開催された「RIZIN.54」。

バンタム級5分3Rの第4試合で

後藤丈治選手(TRIBE TOKYO MMA)が

アジズベク・テミロフ選手(ウズベキスタン/チーム・アルファメール)を

1R3分41秒、リアネイキドチョークで下した。

今年4月、RIZINバンタム級王者ダニー・サバテロ選手とのタイトル戦に敗れて以来の再起戦。そこで後藤選手が見せたのは、悔しさを次の勝利へと変える鮮烈なフィニッシュだった。


 

▪️再起戦の相手は「超・打撃型」のテミロフ

空手と柔道をバックボーンに持つ後藤選手は、北海道大学で学びながら格闘技のキャリアを積み、2016年10月にPANCRASEでプロデビュー。

RIZINでは2023年6月のトレント・ガーダム選手戦でツイスターによる一本勝ちを飾るなど、試合を決める力を持つファイターとして存在感を高めてきた。

2025年には鹿志村仁之介選手に判定勝ちすると、中島太一選手には左フック3発を決めて1R1分49秒KO勝ち。さらに大みそかにはホセ・トーレス選手との接戦をスプリット判定で制し、着実にバンタム級の上位戦線へと歩みを進めた。

そして2026年4月、ついにRIZINバンタム級王者サバテロ選手への挑戦権を手にする。

結果は判定負け。

しかし、後藤選手にとってキャリアの頂点を目指す道が閉ざされたわけではない。再び王座を狙うためには、まず再起戦で勝利を手にすることが求められていた。

その相手として用意されたのが、アジズベク・テミロフ選手だった。

ボクシングとキックボクシングをバックボーンに持ち、2023年にプロデビュー。キャリア序盤には5連勝をすべて2R以内のフィニッシュで飾った強打者だ。

兄のラマザン・テミロフ選手がRIZINを経て

現在はUFCで活躍していることでも知られる。

再起を目指す後藤選手にとって、決して簡単な相手ではなかった。

 

▪️テンカオから一気に試合を動かす

1R、サウスポーの後藤選手に対し、テミロフ選手はオーソドックス。

序盤から中央を取ったのは後藤選手だった。

テミロフ選手が左へ回りながら距離を取るなか、後藤選手は右ジャブを繰り出し、前足への関節蹴り、左ストレートと攻撃を散らしていく。

テミロフ選手も右のパンチを返す。

しかし、ここで後藤選手が試合の流れを大きく変えた。

左ミドルを見せると、続けざまにテンカオを突き刺す。

テミロフ選手の右に合わせた一撃が鮮やかに決まり、テミロフ選手がバランスを崩す。

そこからは後藤選手の独壇場だった。

コーナーへ追い込むと、左ヒジ、ヒザを連続して打ち込み、テミロフ選手の背中を取る。

さらにボディトライアングルから「おたつロック」へ。

ここから後藤選手の得意とするグラウンドの攻防へ持ち込まれた。

 

▪️最後は得意のツイスターから流れるように一本へ

テミロフ選手が振り向こうとした瞬間、後藤選手は得意技のツイスターを狙う。

いったんはテミロフ選手に外されたものの、後藤選手は攻撃を止めない。

そのままリアネイキドチョークへ移行。

完全に首を捉えると、テミロフ選手はたまらずタップ。

1R3分41秒。

後藤選手が鮮やかな一本勝ちで再起戦を飾った。

打撃で試合を崩し、グラウンドで仕留める。

後藤選手が持つ多彩な武器を凝縮したようなフィニッシュだった。

 

▪️「サバテロ!お前にやり返しに行く」

勝利後、マイクを握った後藤選手は、真っ先に4月に敗れたサバテロ選手へメッセージを送った。

「ありがとうございました。おい、サバテロ! お前にボコボコにされて悔しくて、絶対にやり返しに行くので、この試合を糧にして必ずやり返しに行くので、みなさん見ていてください」

敗戦から約4カ月。

後藤選手が選んだ答えは、言葉ではなく一本勝ちだった。

しかも相手は、RIZINデビュー戦で福田龍彌選手を右フック一発でKOした実力者。

そんなテミロフ選手をわずか1Rで仕留めたことは、再びタイトル戦線へ向かう上で大きな意味を持つ。