PFL南ア大会で番狂せの展開!無敗王者エブレンが残り9秒で失神KO!スティーニスがリアネイキドチョークで衝撃戴冠

2025.7.20

 

【©️PFL】

2025年7月19日(現地時間)、南アフリカ・ケープタウンで開催された『PFL Champions Series: Road to Dubai – Cape Town』のメインイベントで、衝撃の王座交代劇が起きた。

ミドル級タイトルマッチで対峙したのは、これまで16戦無敗の絶対王者ジョニー・エブレン(米国)と、挑戦者であり16勝3敗の実力者コステロ・ファン・スティーニス(スペイン)。勝者を予想する声の多くがエブレンに傾く中、試合はまさかの幕切れを迎えることになる。

 

▪️序盤はエブレンが優勢、しかしスティーニスが耐え続ける

試合は5分5ラウンド制で行われた。序盤はエブレンの得意とするレスリングが冴え渡り、スティーニスを何度もテイクダウン。試合の主導権を握る展開が続く。1R、2Rでは完全にエブレンのペースで、スティーニスは防戦一方となった。

それでも、挑戦者は心を折らなかった。中盤以降、スティーニスはエブレンの組みに対応し始め、ケージ際での押し込みやスタンドでの打撃で徐々にポイントを重ねていく。

▪️そして残り9秒―奇跡のリアネイキドチョーク炸裂

迎えた第5ラウンド。互いに疲労の色が濃くなる中、スティーニスはエブレンの背後を取り、バックポジションへ。そこから極めに入ったリアネイキドチョークは、残り時間わずか9秒という場面でついに決まり、エブレンはタップできぬまま失神。レフェリーが試合を止めた瞬間、会場は騒然となった。

無敗王者のまさかの敗北。PFL史上でも語り継がれるであろう大逆転劇となった。

 

▪️「俺はグラディエーター、そして伝説になった」と新王者

試合後、激闘を制したスティーニスは興奮冷めやらぬままマイクを握り、こう語った。

「1Rと2Rのジョニーは本当に強かった。だが俺には、この日のために捧げてきた12年のキャリアがある。戦士の父のもとに生まれ、戦士として育った。ようやく伝説になれた気がする。ここケープタウンは、俺にとって特別な場所だ。12月にはまた戻ってくるよ」

その言葉には、地元ファンへの感謝と、自身の成長の誇りが滲んでいた。

 

▪️PFLミドル級戦線、大激変の兆し

今回の勝利により、スティーニスは新ミドル級王者として今後のPFL戦線に大きな影響を与える存在となる。無敗で頂点に立っていたエブレンの敗北は衝撃的であり、この階級の勢力図が大きく塗り替えられる可能性も出てきた。

名実ともに“カウントダウンの王”となったスティーニスの今後の防衛ロードにも注目が集まる。

※PFL南ア大会の映像はU-NEXTにてアーカイブ配信中。