ONE Fight Night 49 = 内藤大樹選手 最終ラウンド終了間際に左フックで劇的ダウン 元ラジャダムナン王者にリベンジ成功 執念の4連勝

2026.11.7
【©️ONE Championship 】

ONE Fight Night 49が11月7日、タイ・バンコクのルンピニースタジアムで開催され、フライ級キックボクシングで内藤大樹(BELLWOOD FIGHT TEAM)がゴントーラニー・ソー・ソンマイ(タイ)に判定3-0で勝利した。

最大の見せ場は、最終3ラウンドの終了間際だった。

試合の流れが相手に傾きかける厳しい展開の中でも、内藤は最後まで集中力を失わなかった。残り時間がわずかとなった局面で左フックを叩き込み、ゴントーラニーからダウンを奪取。勝負を決定づける一撃で、2023年10月の初対決で喫した判定負けの雪辱を果たした。

ONE公式の英語版試合レポートも、この左フックによるダウンが勝敗を分けたと評価。3人のジャッジ全員が29-27で内藤を支持した。

勝利によって連勝は4に伸び、通算戦績も40勝14敗となった。

 


▪️3年前の敗戦を乗り越え、異なるルールでつかんだリベンジ


内藤は元シュートボクシング日本スーパーバンタム級王者。2019年からONEに参戦し、「サイレント・スナイパー」の異名を持つ実力者だ。

鋭い蹴りと的確なカウンターを武器に国際舞台で経験を積み重ねてきた。今回の対戦相手ゴントーラニーは、ラジャダムナンスタジアムで3度のムエタイ世界王者に輝いた実績を持つタイの強豪である。

両者は2023年10月のONE Friday Fights 37で一度対戦しており、このときはゴントーラニーが判定勝利を収めていた。

今回の再戦はキックボクシングルール。前回とは異なる競技ルールの下で、内藤には3年前の敗戦を覆す絶好の機会が訪れていた。

試合前の公式インタビュー時にはゴントーラニー選手は内藤について

「打撃の引き出しが増え、スピードとパワーが向上し、連続攻撃も増えた」と評価。

3年前とは違う相手になっていることを警戒していた。

一方の内藤も、まずはこの再戦に勝利し、

その先にONEフライ級キックボクシング世界王座を見据えていた。

 


▪️1ラウンドから互いに譲らない攻防、内藤の右が強烈にヒット


1ラウンド、ゴントーラニーが左ミドルを繰り出すと、内藤は上体を巧みに動かして回避。すぐさま右ローを返し、相手の攻撃に対して受け身に回らない姿勢を見せた。

互いに距離とリズムを探る展開となったが、終盤には内藤の右ストレートがクリーンヒット。ゴントーラニーの顔が跳ね上がり、内藤のパンチの精度と破壊力が際立った。

ONE公式の海外レポートも、序盤は内藤が左フックとローキックを組み合わせ、ゴントーラニーと互角以上の攻防を繰り広げたと伝えている。ラウンド終了間際には右の強打も相手を揺さぶった。

 


▪️2ラウンド 相手の圧力に耐えながらボディーを攻略


2ラウンドに入ると、ゴントーラニーは構えを変えながら前進。パンチやヒザを交えて圧力を強め、内藤に打ち合いを迫った。

内藤もガードを固めながら応戦。相手の攻撃を受け止めるだけではなく、ボディーへの攻撃を織り交ぜて反撃した。

海外のONE公式レポートによると、内藤のボディー攻撃はゴントーラニーの肋骨周辺を揺さぶるものだったという。

しかし、ゴントーラニーの左フックが内藤の側頭部を捉える場面もあり、試合の流れは簡単には定まらなかった。

相手の勢いが増す中でも、内藤は大きく崩れることなく戦い続けた。

 


▪️終了間際の左フック!最後まで集中力を切らさなかった内藤選手


勝負の3ラウンド。ゴントーラニーは蹴りを中心に攻勢を強め、内藤の腕やボディーを狙う攻撃を重ねた。

相手が優位に試合を進めているようにも見える展開。ここで焦って大きな勝負に出れば、逆にカウンターを受ける危険もある。

それでも内藤は冷静さを失わなかった。

相手の攻撃に対応しながら、最後のチャンスをうかがい続ける。そして試合終了が迫った残り数秒、内藤の左フックがゴントーラニーの顔面を捉えた。

強烈な一撃を受けたゴントーラニーは、その場に崩れ落ちてダウン。

ゴントーラニーはレフェリーの8カウント以内に立ち上がったものの、直後に試合終了のゴングが鳴った。

まさに終了間際の一撃だった。

特筆すべきは、内藤が最後まで集中力を切らさなかったことだろう。

相手の圧力を受け、試合の流れが厳しくなっても、最後まで勝機を探し続けた。時間がなくなっても攻撃の精度を失わず、決定的な一発を打ち込んだ。

格闘技では、技術や体力だけでなく、試合終了まで判断力を維持できるかどうかも勝敗を左右する。今回の内藤は、その重要性を改めて示した。

ONE公式の英語版レポートも、この最終ラウンドの左フックによるダウンを勝敗の決定的な場面として取り上げている。3人のジャッジ全員が29-27で内藤を支持した。

 


▪️4連勝で遂に世界王座戦線が射程圏内へ 


今回の勝利で内藤は4連勝。通算戦績を40勝14敗とし、3年前に敗れたゴントーラニーへのリベンジも達成した。

さらにONE公式は、この勝利によって内藤が空位となっているONEフライ級キックボクシング世界王座の争いに加わる位置まで浮上したと報じている。

元ラジャダムナン王者という実績を持つタイの強豪を相手に、最後の最後まで集中力を保ち、終了間際にダウンを奪って勝利を手繰り寄せた内藤。

派手な一発だけではなく、苦しい展開でも冷静さを失わず、

勝負が終わる瞬間まで可能性を信じて戦い続けたことに大きな価値がある。

 

 



■試合結果
ONE Fight Night 49
2026年11月7日(日本時間)
タイ・バンコク/ルンピニースタジアム
▼フライ級キックボクシング
○内藤大樹(BELLWOOD FIGHT TEAM)
判定3-0(29-27、29-27、29-27)
●ゴントーラニー・ソー・ソンマイ(タイ)