人口約2万6000人の港町に歓喜!英4部フリートウッドがアーセナル撃破 PK戦制しクラブ史上初のカラバオ杯8強入り
【©️Fleetwood Town】
イングランドのカラバオカップ(リーグカップ)で、下部リーグのクラブがプレミアリーグ王者を破る大番狂わせが起きた。現地時間10月27日、4部リーグのフリートウッド・タウンがアーセナルと対戦し、1-1からのPK戦を5-3で制した。クラブ史上初の準々決勝進出を決め、人口約2万6000人の港町が歓喜に包まれた。
英メディアの報道によると、両クラブの間にはイングランドのリーグ構造で84もの順位差があった。リーグ戦では異なるカテゴリーで戦う両者が、一発勝負のカップ戦で顔を合わせ、フリートウッドが大きな歴史を刻んだ。
▪️4部クラブが先制 アーセナルの反撃にも耐える
フリートウッドはイングランド北西部ランカシャーの港町を本拠地とするクラブ。かつてFWジェイミー・バーディがレスター・シティへ移籍する直前に所属していたことでも知られる。
今大会では3回戦で2部のシェフィールド・ユナイテッドを1-0で破り、クラブ史上初の4回戦進出を果たしていた。そこに待ち受けていたのが、昨季プレミアリーグを制したアーセナルだった。
試合は開始直後、ピッチ上空に未確認のドローンが飛来したことで中断するアクシデントに見舞われた。試合再開後も、フリートウッドは臆することなく強豪に立ち向かった。
前半21分、FWアーロン・ルパロビが最前線でボールを収め、相手守備陣との競り合いを制してペナルティーエリア内へ侵入。左足のシュートをゴールに流し込み、フリートウッドが先制した。
アーセナルは反撃を試みたものの、前半のうちに追いつくことはできず、1点を追う展開でハーフタイムを迎えた。
▪️ギェケレシュが同点弾 終盤には退場者も
後半に入ると、アーセナルが攻勢を強める。
後半5分、左サイドでボールを受けたシーダック・オニールがドリブルで突破し、ペナルティーエリア内からクロスを供給。FWビクトル・ギェケレシュがゴール前で押し込み、1-1の同点に追いついた。
その後はアーセナルがボールを保持してチャンスをうかがう展開となったが、フリートウッドも守備陣とGKジェイ・リンチを中心に粘り強く対応。勝ち越しを許さず、試合は終盤へと進んだ。
アーセナルは後半終盤、16歳のFWマックス・ダウマンが相手選手との接触後に報復行為をしたとして一発退場に。数的不利を抱えたまま、残り時間を戦うことになった。
それでもアーセナルには勝機があった。後半アディショナルタイムには、ベン・ホワイトのダイレクトシュートをリンチが好セーブ。さらにマルティン・ウーデゴーアのシュートも阻み、フリートウッドの守護神がチームを救った。
▪️PK戦で守護神が輝く 5人全員成功で歴史的な勝利
90分間を1-1で終えた試合は、延長戦を行わずにPK戦へ突入した。
フリートウッドは5人のキッカー全員が成功。一方、アーセナルはブルーノ・ギマランイスのキックをリンチがストップした。このセーブが勝敗を大きく左右し、最後はコナー・ホーヒーがPKを決めて勝利を確定させた。
アーセナルを相手に、90分間を戦い抜いたうえでPK戦も制したフリートウッド。守護神の好守とキッカーたちの冷静な仕事が、クラブの歴史を塗り替えた。
英フットボールリーグ(EFL)の公式サイトも、フリートウッドがクラブ史上初めて準々決勝に進出したと伝えている。次の対戦相手は、4回戦の全日程終了後に行われる組み合わせ抽選で決まる。
大舞台での実績や選手層ではアーセナルが優位とみられた一戦。しかし、カップ戦ではカテゴリーの違いだけで結果は決まらない。地元の声援を受けながら強豪に挑み、最後まで勝機をつないだフリートウッドの快挙は、イングランドのカップ戦が持つ醍醐味を改めて示した。



