7歳・大橋信選手が世界新 男子200m平泳ぎ「2分04秒83」で金メダル 史上初の2分4秒台、100mとの2冠達成【アジア競技大会】
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17歳の大橋信選手が、競泳男子200メートル平泳ぎで世界の歴史を塗り替えた。
愛知・名古屋アジア競技大会の競泳男子200メートル平泳ぎ決勝が9月24日、東京アクアティクスセンターで行われ、大橋選手が2分04秒83の世界新記録をマークして金メダルを獲得した。
従来の世界記録は中国の覃海洋選手が2023年に記録した2分05秒48。大橋選手はこれを0秒65更新し、男子200メートル平泳ぎで史上初となる2分04秒台に突入した。
しかも2位のデニス・ペトラショフ選手(キルギス)には3秒84差をつける圧巻のレース。単なる接戦の末の世界新ではなく、序盤からレースを支配し、最後まで記録を追い続ける泳ぎで会場を沸かせた。
▪️100mに続く金メダル 17歳が平泳ぎ2冠
大橋選手の快挙は、今回が初めてではない。
今大会では21日に行われた男子100メートル平泳ぎでも金メダルを獲得しており、今回の200メートルと合わせて平泳ぎ2冠を達成した。
さらに400メートルメドレーリレー、混合400メートルメドレーリレーでもメダルを獲得しており、17歳ながら日本競泳陣の中心選手の一人として存在感を示している。
8月には米国で行われたパンパシフィック選手権でシニア国際大会にデビュー。100メートル平泳ぎでは58秒54の日本新記録をマークして銀メダル、200メートルでも銅メダルを獲得した。
シニアの舞台に本格参戦したばかりの17歳が、そのわずか1カ月余り後に世界記録まで到達したことになる。
▪️大会前にはアクシデント「ちょっと無理かなと思った」
もっとも、世界新記録までの道のりは順風満帆ではなかった。
大橋選手はレース後のインタビューで、大会前に「アクシデント」があり、「ちょっと無理かなと思った」と明かした。
報道によると、大会直前には39度の発熱もあり、万全とは言えない状態で大会を迎えていたという。
それでも周囲の支えを力に変え、決勝では序盤から大胆なペースで飛び出した。
大橋選手はレース後、
「大会前にアクシデントがあって、ちょっと無理かなと思ったんですけど、みんな支えてくれてこのタイムを出せて本当にうれしいです」
と喜びを語った。
▪️100m通過から世界記録ペース 後半も失速せず
このレースで特に印象的だったのが、前半からのスピードだった。
100メートルを59秒89で通過すると、世界記録ペースを大きく上回る展開に。後半に入ってもペースを維持し、最後まで記録更新を狙う泳ぎを続けた。
そして電光掲示板に表示されたタイムは2分04秒83。
2023年に覃海洋選手が樹立した2分05秒48を0秒65更新し、世界記録を大幅に塗り替えた。
世界新記録を狙う選手のレースでは、前半に飛ばして後半に苦しくなるケースもある。しかし大橋選手は後半も後続との差を広げ、最後まで記録への挑戦を続けた。
その結果、17歳で男子200メートル平泳ぎの歴史に新たな数字を刻んだ。
▪️「今年の夏はあまりいい結果が出なくて」
大橋選手自身は、今回の結果を単純な自己記録更新として受け止めているわけではない。
「今年の夏あまりいい結果が出なくて、国際大会の難しさを知った」
と振り返ったうえで、
「この日本開催でいい結果を出せて本当にうれしいです」
と語った。
8月のパンパシフィック選手権を経験し、世界レベルの舞台で戦う難しさを知った17歳。その経験をわずかな期間で今回の大舞台につなげた形だ。
そして最後に、大橋選手が繰り返したのが周囲への感謝だった。
「日本開催というところが僕がいい結果を出せた要因だと思うので、とりあえずみんなに感謝をしたいです」
と笑顔を見せた。
▪️北島康介氏らに続く「日本の200m平泳ぎ」
日本男子の200メートル平泳ぎは、北島康介氏をはじめ、山口観弘選手、渡辺一平選手らが世界記録を樹立してきた、日本競泳を象徴する種目の一つでもある。
北島氏は2002年の釜山アジア大会で男子200メートル平泳ぎの世界記録を樹立。その後、2004年アテネ五輪、2008年北京五輪で2大会連続の2冠を達成した。
その歴史を持つ種目で、今度は17歳の大橋選手が世界記録を奪い取った。
しかも大橋選手は現在17歳。2028年ロサンゼルス五輪を見据えるうえでも、今回の世界新記録は大きな意味を持つ。
海外報道でも今回の記録は大きく取り上げられ、AFPは大橋選手が次の目標として世界選手権での金メダル、さらに五輪での金メダルを掲げていると報じている。
17歳の世界新記録は、単なる一大会の快挙ではない。
日本開催のアジア競技大会で、100メートルに続く2冠を達成。そして男子200メートル平泳ぎでは、世界の歴史そのものを書き換えた。

