MLBオールスター ホームラン競争ルール変更! 時間制を廃止し「スイング数制」へ 大谷翔平選手ら辞退続出の背景にあった“負担問題”にメス

2026.6.19

【©️Los Angeles Dodgers/MLB】

メジャーリーグベースボール(MLB)が、オールスターウィーク最大の人気イベントのひとつであるホームランダービーに大きな改革を加えた。

MLB機構は6月18日(日本時間19日)、7月14日にフィラデルフィアで開催されるホームランダービーの新ルールを正式発表。これまで採用されてきた「時間制」を廃止し、新たに「スイング数制」を導入することを発表した。

今回の変更は、選手の身体的負担を軽減すると同時に、競技そのものの公平性とエンターテインメント性を高める狙いがあるとみられる。


 

■1回戦20スイング、準決勝・決勝は15スイング

新ルールでは、出場8選手が1回戦で20スイングを行い、本塁打数を競う。

上位4選手が準決勝へ進出し、準決勝では15スイング制を採用。

さらに勝ち残った2選手が決勝で同じく15スイングを行い、優勝者を決定する。

また、各ラウンドの最終スイングで本塁打を記録した場合は特別ルールが適用される。ボーナススイングが与えられ、アウトになるまで打ち続けることが可能となる。

限られたスイング数の中で効率的に本塁打を量産する技術と集中力が、これまで以上に勝敗を左右することになるのは明白。

 

■「打てば打つほど疲れる」時間制の矛盾

従来のホームランダービーでは時間制が採用されていた。

本塁打を放つたびにボーナスタイムが加算される仕組みは、ファンにとっては豪快なアーチを長時間楽しめる魅力があった一方で、選手にとっては大きな負担となっていた。

特に近年は打球速度や飛距離が飛躍的に向上しており、ダービーでは通常の試合では経験しないほどの高強度なフルスイングを短時間で何十回も繰り返す必要があった。

結果として「活躍すればするほどスイング数が増え、身体への負荷も大きくなる」という構造的な矛盾が指摘されていた。

 

■大谷翔平、ジャッジらスター選手が抱えていたリスク

この問題は近年、スター選手たちの参加判断にも影響を及ぼしてきた。

2021年にホームランダービーへ出場したドジャースの大谷翔平選手は、その後のシーズンへの影響を懸念する声が絶えなかった。また、ヤンキースのアーロン・ジャッジ選手をはじめ、リーグを代表する長距離砲たちが辞退を選択するケースも少なくなかった。

ホームランダービーには以前から「スイングを崩す」「後半戦の成績に悪影響を及ぼす」といった議論が付きまとっており、球団側も主力選手の出場に慎重な姿勢を見せてきた。

今回のルール改正は、そうした懸念を和らげる意味合いも大きい。

 

■スター選手を呼び戻せるか

MLBにとってホームランダービーは、オールスター期間中でも屈指の視聴率と話題性を誇る看板コンテンツだ。

一方で、ファンが見たいのはリーグ最高峰のスラッガーたちによる真剣勝負であり、負担の大きさが参加障壁となればイベントそのものの価値も低下しかねない。

スイング数制への移行は、競技時間の短縮だけでなく、選手保護と興行価値の両立を目指した改革とも言える。

大谷翔平選手やジャッジ選手ら、球界を代表するスターたちが再び積極的に参加しやすい環境を整えられるのか。MLBが打ち出した新ルールの真価は、今夏のフィラデルフィアで明らかになる。