最多KO男のルイスが沈んだ衝撃 無敗ホキットが完勝TKO

2026.6.15

『UFC Freedom 250 』が6月15日(日本時間)、米ワシントンD.C.のホワイトハウス特設会場で開催され、ヘビー級マッチでは新鋭Josh Hokitt(米国)が、元タイトル挑戦者でUFC最多KO勝利記録を持つデリック・ルイス(米国)を2ラウンド4分9秒TKOで下した。


 

戦績29勝24KOを誇るルイスは、長年にわたりUFCヘビー級の“門番”として君臨してきた。爆発力のある一撃は今なお脅威だが、近年はトップ戦線との距離が広がりつつある。対するホキットはレスリングをベースにした無敗の新鋭。アメリカンフットボール出身という異色の経歴に加え、過激な言動でも注目を集める存在だが、オクタゴンの中では冷静かつ合理的なファイターとして評価を高めている。

試合は序盤こそ互いに距離を測り合う慎重な展開となった。

しかし流れを変えたのはホキットのレスリングだった。

1ラウンド中盤、鋭いタックルでルイスをマットへ引きずり込むと、上から強烈なパンチとヒジを落とし続ける。ルイスは頭部から出血し、防戦を余儀なくされた。さらにホキットは打撃だけでなく、電光石火の腕十字も仕掛けるなど攻撃の幅を見せつける。ルイスはなんとか凌ぎ切ったものの、主導権は完全に奪われていた。

続く2ラウンドも構図は変わらなかった。

ルイスは持ち前の豪打で流れを引き戻そうとしたが、ホキットは的確なジャブとワンツーで距離を支配。ケージ際へ追い込むと、ヒジやオーバーハンドを織り交ぜながら着実にダメージを蓄積させていく。

そして決着の瞬間は突然訪れる。

ホキットの右オーバーハンドがクリーンヒットすると、続く左右の連打でルイスの動きが止まる。さらに飛び込む左フックを叩き込み、後退するルイスを猛追。顔を背けたルイスに容赦なくパンチを浴びせると、最後はダウンを奪い、そのままパウンドの連打でレフェリーストップを呼び込んだ。

長年ヘビー級の象徴的存在だったルイスは、マットに横たわったまましばらく立ち上がることができなかった。

一方、これでUFC4連勝となったホキットは、試合後のマイクでセミファイナルに出場した2階級制覇王者アレックス・ペレイラ選手を名指し。「ペレイラ、次はお前だ」と挑発した。

ヘビー級は近年、絶対王者不在の混戦模様が続いている。そのなかでホキットが見せたのは、単なるフィジカルの強さではない。レスリング、打撃、極め技を高いレベルで融合させた総合力だった。


【文:高須基一朗】