山本由伸投手、圧巻の9回111球!初球被弾からの修正力でポストシーズン初完投
―逆境を力に変えた27歳の強い精神力、ドジャースが敵地で2連勝
【©️Los Angeles Dodgers 】
ナ・リーグ優勝決定シリーズ第2戦(14日=日本時間15日、ミルウォーキー)で、ロサンゼルス・ドジャースの山本由伸投手(27)が圧巻の投球を見せた。
初回に初球を先頭打者ホームランを打たれたが、そこから見事に立て直し、9回を3安打1失点で投げ切る完投勝利。
メジャー移籍後初の完投が、ポストシーズンの大舞台という劇的な結果を残した。
山本選手の登板は、まさに「修正力の勝利」だった。
初回、96.9マイル(約156キロ)の直球を右中間に運ばれる出鼻の一撃。しかし以降、球速を落とさずも制球をわずかに内寄りに修正し、カーブとスプリットを交えた緩急でブルワーズ打線を完全に封じた。2回以降は一人の走者も二塁に進ませない安定感。持ち味であるテンポの速さと配球の緻密さが噛み合った。
攻撃陣もこの右腕をしっかり援護した。2回にテオスカー・ヘルナンデスのソロ本塁打で同点、アンディ・パヘスの適時二塁打で逆転。
6回にはマックス・マンシーの一発で追加点、7回には大谷翔平選手が20打席ぶりの安打でダメ押しのタイムリーを放った。
終盤にはトミー・エドマンの一打で試合を決定づけ、
5―1の快勝でシリーズ2連勝を果たした。
この日の山本由伸投手は111球を投げ抜き、被安打3、与四球1、奪三振7。
ブルワーズの機動力と打線をほぼ無力化した投球内容は、
レギュラーシーズンの不安定さを完全に払拭する内容だった。
ドジャースがブルワーズにレギュラーシーズンで0勝6敗と苦しんでいた事実を思えば、敵地での2連勝は「流れの完全掌握」と言っていい。
シリーズは中1日を挟み、第3戦は本拠地ドジャースタジアムで行われる。
先発予定はタイラー・グラスノー。
ドジャースは2年連続のワールドシリーズ進出に向け、
主導権を握ったままロサンゼルスへ帰還する。