大谷翔平選手が投球中の中指の裂傷で出血も91球で7勝目 二刀流の常識破りを支える異次元の調整力
【©️Los Angeles Dodgers 】
左膝炎症に中指の裂傷での出血 それでも防御率1点台―。
大谷翔平選手がまたしても「二刀流は不可能」という常識を覆した。
ドジャースの大谷選手は17日(日本時間18日)、本拠地で行われたレイズ戦に先発登板。
6回を7安打4失点にまとめ、今季7勝目を挙げた。5回に集中打を浴びて一時は同点に追いつかれたものの、最速101マイル(約162.5キロ)を計測するなど球威は最後まで衰えず、防御率は1.47を維持。規定投球回到達まであと1回1/3に迫る好成績を残している。
この日の登板で改めて際立ったのは、勝敗や数字以上に「調整能力」の凄みだった。
前回登板後には左膝の炎症を訴え、通常ルーティンの一部を変更。登板2日前にはキャッチボールを回避するなど、決して万全とは言えない状態でマウンドへ向かった。それでも初回から99マイル超の直球を連発し、要所では今季最速タイとなる101マイルを計測。コンディション不安を感じさせない投球内容を披露した。
さらに試合中には右手中指から出血するアクシデントにも見舞われた。それでも動じることなく91球を投げ切り、チームに勝利を呼び込んだ姿は、単なるエースの粘投という言葉では片付けられない。
そもそも投手だけでも年間を通じてコンディションを維持することは容易ではない。まして大谷選手は先発ローテーションを守りながら、普段は主軸打者として出場を続ける“二刀流”である。この日は降板後に指名打者解除という異例の形で代打出場まで果たしており、その運動量と身体管理は他の選手とは比較にならないレベルにある。
メジャーリーグでは近年、投手の故障リスク管理がより厳格化され、球数や登板間隔に細心の注意が払われている。その環境下で、大谷選手は投手としてサイ・ヤング賞級の成績を残しながら、打者としても主力を担う。今回の登板は、その超人的な能力だけでなく、日々の準備と自己管理がいかに突出しているかを改めて証明するものとなった。
5回に4失点を喫したことで内容だけを見れば決して完璧な登板ではない。
しかし左膝の不安、中指の出血という複数のアクシデントを抱えながらも試合を作り、勝利投手の権利を手繰り寄せた事実は大きい。
二刀流という前人未到の挑戦を続けながら、シーズンを通じて先発投手として最高水準のパフォーマンスを維持している。


