20歳の吉田晄成選手が衝撃KO 倒して勝つ進化に本人は満足せず「もっと技を磨きたい」

2026.5.29
【©️ONE Championship 】

ONE Championshipで無傷の4連勝を飾った

20歳の吉田晄成選手(TEAM TEPPEN)が

KOファイターとしての存在感を更に示した。

タイ・ルンピニースタジアムで開催された「ONE Friday Fights 156」で、ベトナムのホアン・ザ・ダイ選手を鮮烈な右カウンターで撃沈。ONE初KOという結果以上に印象的だったのは、勝利後も浮かれることなく、自らの課題を冷静に口にした姿だった。

派手な勝利の裏で見せた、20歳とは思えぬ向上心と自己分析力。

日本格闘技界期待の新鋭が、静かに次のステージを見据えている。


 

タイ・バンコクのルンピニースタジアムで開催された「ONE Friday Fights 156」。

その後半戦オープニングマッチに登場した吉田晄成選手(TEAM TEPPEN)は、

ベトナムのホアン・ザ・ダイ選手を3ラウンド2分2秒、鮮烈なKOで沈めた。

これでONE参戦後は4戦4勝。だが、この日の勝利がこれまでと決定的に違ったのは、“判定ではなく倒し切った”という事実だった。

試合は開始直後から激しい打撃戦となった。

互いに前へ出る好戦的なスタイル同士だけに、リング中央では一歩も引かない打ち合いが続く。中でも吉田選手は2ラウンド以降、プレッシャーを強めながら主導権を掌握。ロープ際へ追い込み、パンチの連打からヒザ蹴りまでつなげるなど、攻撃の密度を一気に高めた。

2ラウンド終了間際には猛攻からダウンを奪取。

 

会場の空気は完全に吉田選手へ傾いた。

そして迎えた3ラウンド。

打ち合いの最中だった。相手の前進に合わせ、吉田選手の右クロスカウンターが一閃。ホアン選手の顔面を正確に打ち抜くと、そのまま勝負は決した。

ONEで初となるKO勝利。

20歳という年齢を考えれば、十分すぎるインパクトだった。

 

それでも試合後、吉田選手の口から出たのは達成感よりも反省の言葉だった。

「今まで3連勝していたけど全部判定だった。今日はKOを狙っていた。1ラウンドで倒したかったけど3ラウンドになってしまった。まだまだ反省点がある」

35万バーツ(約171万円)のボーナス獲得が発表されても、その視線はすでに次へ向いていた。

「KOをもっと見せていかないと上には行けない。もっと進化を求めて技を磨いていきたい」 勝ったあとほど、課題を語る。

いまの格闘技界では珍しくなりつつある、そんな職人気質な若さが吉田選手にはある。派手なKOよりも、自らの未完成さに目を向ける姿勢。

その冷静さこそが、むしろ末恐ろしい。