キックボクシングイベント『ONE Friday Fights 111』が6月6日（日本時間）にタイ・バンコクのルンピニースタジアムで開催され、SB日本女子アトム級王者のMISAKI（29＝TEAM FOREST）が、ONE初参戦となる一戦でラン・ロンシュー（19＝中国）と対戦。

3ラウンドを通して手数と圧力で上回り、判定3-0で勝利を収めた。

 

■主導権を握り続けた3ラウンド

試合は1ラウンドからMISAKIが積極的に前へ出る展開に。ジャブとワンツー、右ミドルなどで距離を詰め、コーナーへと押し込む場面も見られた。ロンシューも懸命に応戦したが、全体としては防戦気味の時間が長く、初回からMISAKIが優位に立つ。

2ラウンドに入っても両者の展開は大きく変わらず、MISAKIは連打を織り交ぜながら攻撃を継続。ロンシューも打ち返す姿勢を見せたものの、有効打の数やヒットの正確性ではMISAKIに一日の長があった。

最終ラウンドもMISAKIが圧力を維持。ヒザやボディへの打撃も交えつつ、一定のテンポを崩さずに攻めきり、終了のゴングを迎えた。

 

■冷静な試合運びで国際戦を制す

判定は3者ともMISAKIを支持。ダウンやKOといった決定打はなかったが、試合を通じて終始ペースを握り、落ち着いた試合運びで国際戦初勝利を手にした。

MISAKIは以前は勢い任せのスタイルで知られていたが、ここ数年で打撃精度を高め、スタミナ配分や距離の使い方にも成長が見られる。今回の勝利は、その成熟を証明するものとなった。

 

■今後の課題と期待

一方で、試合後半にかけて攻め切れずに終わった場面や、フィニッシュに至らなかった点には課題も残る。ONEという国際舞台で今後上位選手と対峙するにあたり、さらなる精度と破壊力が求められるだろう。

とはいえ、世界的な注目を集めるONEの舞台での初勝利は、MISAKIにとって大きなステップ。次戦以降のさらなる飛躍に期待がかかる。

 

【試合結果】

『ONE Friday Fights 111』
2025年6月6日（金）｜タイ・バンコク・ルンピニースタジアム
▼100ポンド契約キックボクシング
〇 MISAKI（TEAM FOREST）
判定3-0
× ラン・ロンシュー（中国）