44歳 ブアカーオ選手まだまだ強い! 世界の猛者を相手に勝利を重ねる“鉄人”の異次元キャリア

2026.10.5

44歳になっても、ブアカーオ選手の戦いは終わらない。

むしろ、リングに立つたびに、その存在感を改めて世界へ示している。

10月3日、タイ・チョンブリー県パタヤのMAX MUAYTHAIスタジアムで開催された『The One Fight×Red Fist Strike』で、ブアカーオ選手が中国のメン・ガオフォン選手と対戦。3ラウンドを戦い抜き、判定で勝利を収めた。

44歳という年齢を感じさせる場面がありながらも、長年の実戦で磨き上げた技術と試合運びを駆使して勝利。

今回の一戦で、ブアカーオ選手の通算戦績は

310戦267勝(84KO)26敗15分2無効試合となった。

300戦を超えてなお、世界で戦い、勝利を重ねる。

そのキャリアは、もはや「ベテラン」という一言では片づけられない。


 

▪経験で立ち向かう ️全盛期とは違う。それでも勝つ

ガオフォン選手は、決して名前だけの対戦相手ではない。

中国の武林風で世界65kg級王座を獲得し、GLORYにも出場。

2024年にはK-1にも参戦し、日本のリングを経験している実力者だ。

そんなガオフォン選手は試合序盤から前へ出た。

ワンツーから飛びヒザ蹴りを繰り出し、右アッパーを交えたコンビネーションで攻撃を仕掛ける。

対するブアカーオ選手は、正面からすべてを受け止めるのではなく、ベテランならではの判断で対応。

ローキックのようなモーションから足を払うスイープを繰り出し、ミドルキック、前蹴り、組んでからのヒザなどを巧みに組み合わせた。

もちろん、全盛期のブアカーオ選手と現在を比較すれば、動きに変化があるのは当然だ。

パンチの交換ではガオフォン選手に押される場面もあった。

最終ラウンドには相手の攻勢を許す時間帯もあった。

それでも、ブアカーオ選手は試合の中で自分の武器を見失わなかった。

無理に打ち合わない。距離を作る。蹴りを使う。相手の動きを見てカウンターを狙う。長いキャリアで培ってきた戦い方を駆使し、3ラウンドを戦い抜いた。

そして、ジャッジの判定を勝ち取った。

派手なKOではない。

しかし、44歳のブアカーオ選手にとっては、その勝利こそが現在の強さを象徴するものだった。

 

▪️今年4月に続くガオフォン戦、再び勝利

今回のガオフォン戦は、実は両者にとって2度目の対戦だった。

今年4月、マレーシアでも対戦しており、その時もブアカーオ選手が判定で勝利。

半年ほどの間隔を置いて再び拳を交え、今回も勝者となった。

ガオフォン選手は通算37勝(11KO)13敗という戦績を持つ。

世界の舞台を経験した実力者を相手に、ブアカーオ選手は2度続けて勝利を収めたことになる。

44歳という年齢だけを考えれば、これだけでも十分に驚異的だ。

格闘技選手にとって、試合数は単なる数字ではない。

一戦ごとに身体への負担が積み重なり、トレーニング、減量、試合、回復を繰り返す必要がある。

その舞台に300戦を超えて立ち続けていること自体が、異例のキャリアと言える。

ブアカーオ選手は、その領域をさらに先へ進んでいる。

今回で310戦。

そのうち267勝を挙げ、84試合をKOで終わらせている。

もちろん敗戦や引き分けもある。

しかし、それらを含めたすべての経験が、現在のブアカーオ選手を作り上げている。

若い選手の武器がスピードや瞬発力だとすれば、長年戦い続けてきたブアカーオ選手には別の武器がある。

相手との距離。

攻撃を出すタイミング。

無理をしない判断。

そして、試合の流れを読む力。

今回のガオフォン戦でも、すべての局面で相手を圧倒したわけではない。

それでも最後には勝利を手にした。

そこには、数百戦の経験を積み重ねてきた選手だからこそ身につけられる「勝ち方」がある。

310戦という数字は、普通ならキャリアの終盤を象徴する数字に見えるかもしれない。

しかし、ブアカーオ選手の場合は違う。

それだけの試合数を重ねても、まだリングに上がり、世界の実力者と戦い、勝利している大きな怪我をかけていない健康体であることも大きい。

格闘技の世界では決して若くない。

それでも、ブアカーオ選手は自らの存在価値をリング上で世界の格闘技界へ示し続けている。