巨人の田中将大投手が2回6失点の大乱調でKO
▪️スプリット増加が裏目に?DeNA打線に狙われた変化球
【©︎読売ジャイアンツ】
プロ野球・巨人の田中将大投手(36)が、4月17日の横浜DeNA戦に先発登板したものの、2回7安打6失点でKOされる苦しい内容に終わった。今季初勝利を挙げた前回登板から中13日、東京ドームでの今季本拠地初マウンドだったが、日米通算200勝達成に再び足踏みとなった。
初回からDeNA打線に苦しめられた。先頭の梶原には142キロのストレートをライトフェンス直撃の二塁打とされ、あと数センチで本塁打という当たり。続く三森にはスプリットを拾われ、内野安打で一・三塁のピンチを招く。その後、3番の度会に一塁正面への強烈な打球を浴び、続く牧にスプリットをタイムリーにされると、佐野にも犠牲フライで2点を失った。
2回には筒香から空振り三振を奪い立ち直るかに見えたが、再びヒットとバント、四球で二死一・二塁のピンチ。ここから三森にスプリットをセンター前へ運ばれ3点目、度会にはエンドランを決められ4失点目。さらに牧には逆球となったストレートを右中間に運ばれ、走者2人が生還して計6失点とされた。
投球内容を振り返ると、ストレートの最速は149キロを計測しており球速自体は悪くなかった。しかし、変化球、とくに“宝刀”スプリットを多用しすぎた点が裏目に出た可能性がある。
田中は今季初勝利を挙げた4月3日の中日戦でスプリットの投球割合が19%だったのに対し、この日は33%まで上昇。ある評論家は「DeNA打線はチームとしてスプリットとスライダーを狙っていた」とし、変化球主体の配球が狙い打ちされたと指摘する。
「変化球狙いで、ストレートが来ればファウルで逃げる。変化球に対応できるようなスイングで合わせてきていた。ストレートにもっと球威があれば抑止力にもなっただろうし、インコースを厳しく突くボールもなかった。だから変化球にバットが合いやすかった」
実際に被安打7本のうち3本がスプリットで、いずれもフルスイングではなく、バットコントロールによって打ち返されたものだった。特に強く打ち返されたのは初回の梶原の打球のみで、他は“かわしにいった”ボールを巧打された印象だ。
試合後、田中は「このような結果になってしまい、悔しいです」と短くコメント。
登板した翌日18日には出場選手登録を抹消されたが、再調整の後に再び先発のチャンスは与えられる見込みである。
ただし、次回登板でも結果を残せなければ、
ローテーション維持は厳しくなる可能性が高いだろう。
なお、日米通算200勝まで残り2勝と迫っている。