ONE Friday Fights 165メイン=スアキムが195cmのナビル・アナンからダウン奪取!猛反撃を耐え抜き判定勝利、8連勝を達成
【©️ONE Championship】
タイ・バンコクのルンピニースタジアムで7日、「ONE Friday Fights 165 & The Inner Circle 25」が開催され、ONEバンタム級ムエタイでスアキム・ソー・ジョー・トンプラジン選手がナビル・アナン選手に判定2―1のスプリット判定で勝利した。
195cmという規格外の長身を誇るアナン選手を相手に、スアキム選手は2Rにダウンを奪取。最終3Rにはアナン選手の猛攻を浴びながらも最後まで耐え抜き、接戦をものにした。
この勝利でスアキム選手は8連勝。強豪同士の激しい攻防を制し、ONEの舞台で改めて存在感を示した。
■195cmのアナン、再起を懸けた一戦
アナン選手はテコンドー、空手で黒帯を取得した後、ムエタイへ転向。パタヤの地方スタジアムで経験を積み、2017年からルンピニースタジアムやラジャダムナンスタジアムといったタイを代表する舞台で実績を重ねてきた。
2022年にはWBCムエタイ世界フェザー級王座を獲得。ONE参戦後も勝利を積み重ね、2025年1月にはニコ・カリロ選手に1R TKO勝ちを収め、ONEバンタム級ムエタイ暫定世界王座を獲得した。
同年3月にはスーパーレック選手との再戦を制し、その後、正規王者へ昇格。さらにキックボクシングルールにも挑戦し、2025年11月には元K-1王者の和島大海選手にも判定勝ちを収めた。
しかし、2026年3月にランボーレック選手に敗れ、王座を失った。
今回は再び世界王座戦線へ戻るための再起戦。対するスアキム選手も、現在7連勝中と勢いに乗っており、両者にとって重要な一戦となった。
スアキム選手は、ルンピニースタジアムでバンタム級、スーパーバンタム級、スーパーフェザー級の3階級を制した実績を持つトップファイター。
2023年にONEで現役復帰を果たすと、再び勝利を積み重ねてきた。
今回の最大のポイントとなったのが、195cmのアナン選手との圧倒的な体格差だ。
長いリーチを生かして距離を支配したいアナン選手に対し、スアキム選手はローキックを軸に懐へ入り、パンチとヒジで勝負を仕掛けた。
■1Rは慎重な探り合い
1R、アナン選手は右ロー、ジャブから左ミドルを繰り出し、長い距離を維持する。
スアキム選手も右ローを返し、アナン選手のジャブにローを合わせながら距離を詰める機会をうかがう。
互いに大きなリスクを取らず、慎重な探り合いが続いた。
アナン選手が長いジャブからワンツーを伸ばせば、スアキム選手はローで応戦。最後まで決定的な場面は生まれず、1Rを終えた。
■2R、スアキムがダウンを奪取
2Rに入ると、スアキム選手が徐々にプレッシャーを強める。
アナン選手はジャブで突き放しながら右ストレートを狙うが、スアキム選手は左右のローを合わせ、前進を止めない。
そして中盤、スアキム選手が飛び込みから右ボディストレート、左フックとつなげる。
さらに首相撲からヒザを繰り出した場面で両者が倒れ込むと、アナン選手にダウンが宣告された。
このダウンで勢いに乗ったスアキム選手は、左右のフックを打ち込みながら前進。
アナン選手も組み際のヒザやワンツー、左右のフック、ハイキック、右ヒジなどで応戦し、試合は一気に激しさを増していった。
■3Rはアナンが猛反撃、それでもスアキムは耐え抜く
最終3R、追い込まれたアナン選手が猛攻に出る。
ワンツーから首相撲、左ボディ。さらに右ヒジ、ヒザ、右ストレートと次々に攻撃を繰り出し、スアキム選手をロープ際へ追い込んでいく。
アナン選手はボディへの攻撃から頭部へヒザを突き上げ、左右のフックも連続して打ち込む。
一時はスアキム選手がまるでサンドバッグのように攻撃を浴びる場面もあった。
それでもスアキム選手は倒れない。
顔面を血に染めながらも右ストレートを返し、組み付いて攻撃をしのぐ。終盤にはアナン選手のバックスピンエルボーをかわして抱え込み、倒してみせた。
アナン選手の猛攻を最後まで耐え抜き、スアキム選手はダウンによるリードを守った。
■激闘を制して8連勝
判定は2―1。
ジャッジ3者のうち2者がスアキム選手を支持し、スプリット判定で勝利を手にした。
これでスアキム選手は8連勝。強敵アナン選手を相手にダウンを奪い、最終ラウンドの猛反撃にも屈しなかった。
さらに勝利者には35万バーツのボーナスも贈られた。
試合後、スアキム選手は勝利を振り返り、
「正直、1Rの時点ではどう距離を詰めればいいか分からなかった。少しずつ修正したけれど、2Rの一撃はラッキーだった」
とコメント。
激しい攻防となった3Rについては、
「3Rはスピリットで耐えた。普段の5倍トレーニングしてきたよ」
と明かした。
そして対戦相手のアナン選手についても、
「ナビルはこれからどんどん強くなると思う。チームのみんなに感謝したい」
と語った。
195cmの長身を誇る元世界王者を相手に、ダウンを奪い、猛反撃を耐え抜いたスアキム選手。
8連勝という結果だけでなく、苦しい時間を乗り越えて勝利をつかんだ内容も含め、今後のONEでさらなる飛躍を期待させる一戦となった。

